パワハラを受けると、誰でも冷静ではいられなくなります。そうするとミスが増えてしまう。
早くその状態から逃れることは大切なことなんです。
— 三國雅洋:パワハラ解決アドバイザー (@artof_challenge) May 20, 2019
パワハラ被害を受けると、誰でもショックを受けます。
怒りや悲しみなどの感情が優位の状態となるので、冷静でいられません。
そうするとミスが増えてしまい、パワハラをするきっかけをまた与えてしまいます。
早くショックから回復する技術を持つことは、大切なんです。
【1】パワハラによるショックを和らげ、回復するには?
パワハラ被害によるショックから抜け出すための方法は、いくつかあります。
(1)深呼吸をする
(2)身体の力を抜く
(3)セルフトークのコントロールをする
(4)単純作業に取り組む
(5)被害メモを取る
(1)深呼吸をする
深呼吸は、いつでも、誰でもできるリラックス法の1つです。
心理学的には1分間に4~6回の深呼吸にすると、リラックスできることが分かっています。
4~6呼吸を60秒かけてするのですから、1呼吸は10秒~15秒です。7秒吸って、7秒吐くぐらいのゆっくりした深呼吸をすることになります。これを1分間続けましょう。
これだけでリラックスできるのですから、ぜひ行ってみてください。
(2)身体の力を抜く
私達は緊張状態になると、自然と身体にも力が入ります。
深呼吸をしながら、全身に不必要な力が入っていないかどうかをチェックしていきましょう。
頭のてっぺんから順番に、顔(目、口、頬など)の筋肉、首の筋肉、肩の筋肉と、意識を向けていきます。そして、力が入っているなら、それを抜きましょう。
人によって、力が入りやすいところがあります。私は肩に力が入りやすいので、特にそこを意識するようにしています。
身体の力を抜くのも、誰でもいつでもできることです。
ぜひ心掛けてみてほしいです。
(3)セルフトークのコントロールをする
セルフトークというのは、心の中の声のことです。日本語では内言、内言語と言われます。
私達は他者から言われた言葉に、強く影響を受けます。
ですから、他者からポジティブな言葉をかけてもらうと回復も早くなります。
しかし、他者からポジティブな言葉をかけてもらえるとは限りませんよね。
だから、自分で自分にポジティブな言葉をかけるんです。
実際に声に出す必要はありません。心の中で自分を褒め、励まし、肯定しましょう。
セルフトークのコントロールも、いつでも、どこでも、誰でもできるものの1つです。
これもぜひ取り入れましょう。
(4)単純作業に取り組む
単純作業に取り組むのも、リラックスするのによい方法です。
パワハラ被害を受けると、誰でもネガティブ感情が生じます。
ネガティブ感情は、行動を駆り立てるものです。
そのため、行動すると落ち着きやすくなります。
だから、単純作業に取り掛かるんです。
何も考えなくてもできるようなことに、取り組みましょう。
私は掃除、コピー取りなどをするようにしています。
(5)被害メモを取る
被害メモを取るのも、お勧めです。
書き出すことで、頭の中でグルグルと回るのを止めやすくなります。
書き出すからこそ、忘れることができるんです。
また、証拠にもなります。
パワハラを訴えるつもりがなくても、退職を考えているなら被害メモは取っておきましょう。
パワハラが原因で退職したと証明ができれば、3ヶ月の給付制限なしで、給付を受けることができる場合があります。証明のためには証拠が必要ですから、被害メモはとっておいたほうがいいんです。
【2】リスクの少ない方法は、全部試しておこう
今回紹介した方法は、いずれもリスクが少なく、効果的な方法ばかりです。
深呼吸も、身体の力を抜くことも、セルフトークのコントロールも、どれもリスクゼロで今すぐ実行できるものです。
単純作業に取り組むことも、リスクは少ないでしょう。
被害メモを書くのは、職場で書くのはリスクはあるかもしれません。しかし、帰宅途中や帰宅後に行えばリスクゼロです。
今回ご紹介した方法を、ぜひ日常生活の中に取り入れてください。
そうすることで、心の傷を和らげ、回復を早めることができるようになります。
ぜんぶ当たり前の方法に見えるかもしれませんが、科学的にも効果があるものだけをご紹介しました。ぜひ利用してもらえれば、嬉しいです。
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