パワハラ被害にあっていると、どんどん行動力がなくなってしまいます。
食事をとることも面倒になり、家事も面倒になります。保護者として参加するべき行事に、参加するのも億劫になりますよね。
そのような時に、「やるべきことリスト」を作ってもあまり効果はありません。
【1】疲れているときに、TODOリストは、効果的ではない
「やるべきことリスト」では、義務感によって自分を追い詰めてしまうだけです。
パワハラ被害への対応によって、日々の意志力は使い果たされています。「have to(~しなければならない)」では動かせないのです。
一方で、行動力は行動することによって生まれます。1歩動き出すことさえできれば、2歩目を踏み出すのは、比較的楽です。
ですから、大切なのは1歩目を踏み出すことです。
【2】その日に「したいこと」をリストしよう
そこで私がおすすめするのは「したいことリスト」です。
一般のToDoリストは生活の中で「have to do(しなければならないこと)」を書きますが、「want to do」をリストにするのです。その日に「したい」「やりたい」と思ったことを、書き留めていきます。
最初の方は、本当に小さなことになるでしょう。「眠り続けていたい」、「ご飯を食べたい」、「誰かに相談したい」、「加害者に対して反論をしたい」などになるかもしれません。そのようなことでよいのです。
反対に大きなことを書いても構いません。「独立したい」、「総理大臣になりたい」、「弁護士になりたい」、「パワハラ被害者のサポートをしたい」などでもよいのです。
大切なことは自分の「したいこと」を意識する時間を取ることです。そうすることによって、「しなければならない」に意識を集中していたときとは、別のことに気が付くことができるようになります。
「しなければならないこと」も期限が迫ってくると、次第に「したいこと」に変わってきます。たとえば、確定申告は「しなければならないこと」ですが申告期限が迫ると「(申告期限直前になって焦りたくないから)確定申告をしたい」と変わっていきます。ですから、それまでは先延ばしすればよいのです。
【3】毎日、その日の「やりたいこと」を書き出す
一般的に「やりたいことリスト」は、月単位で書き出すものです。
しかし、それでは日々に行動を起こすのには、あまり役立ちません。
また、日々の生活の中で、新しい「したい」「やりたい」は生まれてきます。日々の生活の中で、自分の「やりたいことリスト」は変わっていくものです。
ですから、「やりたいことリスト」は、毎日書き出すようにしてください。
【4】「やりたいことリスト」の中から実行に移す
「やりたいことリスト」を書き出したら、もちろん、それを実行に移していきましょう。最も「やりたい」と思うことから、自由に自分で選んで実行に移します。
実行に移すことで、別の「やりたいこと」が見つかったら、それもリストに追加しておきましょう。そうすることで、後で思い出しやすくなります。
私たちは、通常「やるべきこと」を優先して生活しています。パワハラ被害に遭っていても職場に向かうのは、それが「やるべきこと」だからでしょう。
「やるべきこと」をすることはもちろん大切なことです。しかし、日常生活で「やりたいこと」を意識できなくなると、精神衛生を保つのが難しくなります。また、行動力を保つのも難しいです。
ですから、日々「やりたいこと」を意識する時間を持ちましょう。あえてリストを作らなくてもよいので、自分の「want to do」を確認する時間を持ちましょう。
日々の生活の中で「やりたいこと」をする割合を少しでもよいので、増やすように意識してみてください。そうすることで、自分の精神を保ちやすくなります。