パワハラは、恐怖との戦いです。
パワハラへの対抗策は数多くありますが、恐怖感情が邪魔をします。
逆に言えば、恐怖感情を克服できれば、
それだけで多くの選択肢が生まれます。
【1】恐怖感情を克服する方法
恐怖感情を克服するための第一歩は、リラックスすることです。
危険を感じたときに恐怖を感じるのは当然のことですが、
生じた感情は、理性によってコントロールが可能です。
ですから、まずは理性優位状態にするのが得策です。
そして、理性優位状態=副交感神経優位状態なので、
つまりはリラックスすることが大切なのです。
【2】どうやってリラックスするか
しかし、恐怖を感じているときに、リラックスするのは、
それほど簡単なことではありませんね。
上司に、怒鳴られながらリラックスできる人は、
それほど多くはないでしょう。
ですから、リラックスできる技術を覚えておいてください。
「逆腹式呼吸」と呼ばれるものです。
これは、息を吐きながら、身体の力を抜いていくだけです。
人間は、息を吸いながら力を込めることはしません。
力を込めたいときは、息を吐くか止めるかします。
ですから、息を吐くときにだけ注意をしながら、力を抜いていくと、
自然と身体が緩んでいくのです。
つまり、身体がリラックスモードに入りやすくなります。
また、心理学的に1分間に4~6回の呼吸にすると、
脳が自然とリラックスモードに入ることが分かっています。
ですから、ゆっくりと深呼吸をしながら、息を吐くときに意識的に力を抜いていけば、
リラックスモードに入ることができるのです。
【3】意識してリラックスしよう
呼吸を整えることは、いつ、どこでもできることです。
他人から呼吸を止められるようなことは、まずありません。
つまり、上記の逆腹式呼吸は、いつどこでもできるリラックス法なのです。
恐怖感情を感じたときに、意識してリラックスするようにしてください。
恐怖を感じたら深呼吸をすると、ルールを作っておいてもよいでしょう。
こうすることで、リラックスの仕方を思い出しやすくなります。
リラックスしていないと、恐怖をコントロールできません。
無理に抑え込もうとしても、抑え込めなくてますます焦るだけです。
ですから、まずは深呼吸をしてリラックスモードにすることを
心掛けてください。
【4】ネガティブ感情とリラックス動作を結び付けよう
もし可能であれば、あらゆるネガティブ感情と逆腹式呼吸を結び付けておきましょう。
「悲しくなったら、まず逆腹式呼吸をする」という風に、ルールを決めておくのです。
「不安が生じたら、まず逆腹式呼吸をする」とするのもよいでしょう。
そうやって、ネガティブ感情と逆腹式呼吸を結び付けておけば、
自然と恐怖感情が生じたときも、逆腹式呼吸ができるようになります。
つまりは、無意識にリラックスモードに戻りやすくなるのです。
恐怖感情に支配されないために、リラックスを習慣付けしておきましょう。
そうすることで、冷静にパワハラに対抗することができるようになります。
それは、あなたが取りうる選択肢が増えることにつながり、
きっとよい方向に進むための、きっかけとなるでしょう。
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