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書評-『LAW(ロウ)より証拠』

投稿日:2017年4月22日 更新日:

今回は法律編です。

『LAW(ロウ)より証拠』という書籍をご紹介します。

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法律関連の問題を自力で解決したい方には、必須の本と言えるでしょう。

パワハラは特にそうですが、法律を知っているからと言って解決ができるわけではありません。

法律を実践で使うためには、証拠についての知識が必須なのです。

 

【1】証拠集めは誰の仕事?

まず、多くの人が知らない事実があります。

それは、弁護士は証拠集めは行わないということです。

 

弁護士が動いて、証拠を集めてくれると思っている人がいますが、それはまずありません。

証拠は、依頼者が自分で集めるのです。

 

【2】証拠がなければ、法律は使えない

弁護士は証拠がなくても、依頼者の主張を信じて動くことはできます。

 

私のところにときどき、弁護士から内容証明が届いたと言って、相談に来られる方がいらっしゃいます。

その内容証明郵便では「お金を貸したので、返してほしい」という主張でした。

 

ですが、よくよく話を聞くと、常識的に考えてそれはあり得ませんでした。

相談者はホステスで、相手方はその顧客。

相談者のマンションの賃貸料を、相手方が払うほどの入れ込み具合でした。

相手方が、相談者にプレゼントしたものは数知れず。

その中で、お金だけは金額が分かったから返してほしい、というものでした。

 

【3】証拠がなければ、弁護士は動けない

結局、上記の相談については「貰ったものなら、貰ったと主張すればいい」とだけ助言しました。

借りていない証拠を、相談者が出す必要はないからです。

貸したと主張する側が、貸した証拠を出す必要があります。

 

基本的に、権利を主張する側が、自分にはその権利をあることを主張しなければなりません。

弁護士は当然に、それを知っています。

ですから、相談者がそのように回答して依頼、何も相手方弁護士からは連絡がなかったそうです。

 

弁護士は、証拠がなければ動きません。

その証拠を集めるべきは、自分なのです。

 

【4】どうやって証拠を集めるか

その証拠の集め方を、具体的な事例と物語で教えてくれるのが『LAW(ロウ)より証拠』です。

教科書のような固い本ではなく、一般書として読み物としても面白い本です。

ですが、その内容はとても実践的で、きっとあなたにも役立つでしょう。

 

この本を理解し、実践することができれば、かなりの法的問題を自分で解決できるようになります。

パワハラ被害に遭っている人には、必須の本だと思っていますので、ぜひご一読ください。

 

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