パワハラは結局、パワーゲームです。
ですから、いかに相手のパワーを削り、
あなたのパワーを増やしていくかがポイントとなります。
加害者のパワーの源はさまざまあります。
それは地位であったり、能力であったり、経験であったり、
仲間の数であったりします。
逆にいえば、このパワーポイントさえ奪うことができれば、
あなたへの加害行為を減らすことができるのです。
いずれのパワーにも対応できる方法が、
仲間を増やすこと。
ですので、仲間を増やすことを考えましょう。
【1】パワーの源を奪いに行く
パワハラは、その名の通り、職場内の優位性というパワーを用いた加害行為です。
逆に言えば、そのパワーを奪うことができれば、
加害行為を減らすことができます。
たとえば、上司であることがパワーの源であれば、
上司でなければよいのです。
私が尊敬するある方は、
テレビ業界でADとして働いていました。
そのとき、2人先輩のADに
徹底的に嫌がらせを受けていたそうです。
しかし、その2人よりも先に、
その方は、ディレクターに昇進しました。
「これで仕返しができる」と思って出勤した翌日、
その先輩2人はいませんでした。
仕返しを恐れて、会社を辞めたのです。
加害者というのは、こういう人たちです。
優位性がなければ何もできません。
上司・先輩などの地位のパワーは、
奪うことができるのです。
【2】味方の数は、パワーとなる
厚生労働省はパワハラの類型として、
「人間関係の切り離し」というものを挙げています。
つまりは、仲間が多いということは、
それだけで脅威にもなるし、安心にもなるということです。
ですから、仲間を増やせば、
パワハラから脱出できる可能性は高くなります。
相手が上司という立場を使ってあなたを攻撃してくるのなら、
さらにその上の上司を味方に付けましょう。
実績があることがパワーの源なら、
さらに実績がある人を味方につけましょう。
相手のパワーを無効化するような人を、味方にするのです。
【3】まずはあなたが味方になる
仲間を増やすポイントは、
仲間にしたい人の味方に、あなたがなってあげることです。
上司の上司を味方にしたいなら、
まずはあなたがその人に貢献できることをすることです。
課長が暴言を吐いてくるなら、
部長との接触を試みて、貢献できることがないかを探します。
新人いびりをしてくるリーダーがいるなら、
そのリーダーを監督する人とつながること。
ハラスメント相談室があるなら、
その人たちが進めやすいようにすること。
【4】被害者で連携しよう
もし、パワハラ被害を受けている人がいたら、
あなたがその人をかばってあげましょう。
そういう風にして、その人の味方になってあげるんです。
そうすると、相手もあなたの味方になってくれます。
まずはあなたが、
困っている人の味方になってあげてください。
難しいと思いますが、
これが最も、味方を増やしやすい方法なんですよ。
【実践編】
1 相手のパワー・ポイントを見極めましょう。
2 相手のパワー・ポイントを無効化するような方法を探しましょう。
3 無効化する方法がわからないなら、とりかく味方を増やしましょう。
4 同じように被害に遭っている人の、味方となりましょう。