パワハラ被害から抜け出すときに、もっとも大きな障害となるのは「恐怖」です。
パワハラから脱出し、解決するための方法は、数多くあります。
しかし、恐怖のために、その解決策を実行に移せないのです。
証拠を集めればよいことが分かっていても、証拠を集められない。
証拠を持って、ハラスメント相談室に行けばよいと分かっていても、行くことができない。
リスクが大きいからではありません。
恐怖によって行動が制限されるからです。
ノーリスクの解決策であっても、恐怖によって動けないことは、たくさんあります。
【1】恐怖はリスクを高く見積もらせる
恐怖に支配されているとき、人はリスクを高く見積もります。
そして、リスクを減らすための予防策を考えようともしません。
理性が働かないからです。
恐怖を感じているとき、大脳辺縁系が優位な状態となっています。
そのとき、理性を司る前頭前野の活動は抑えられるのです。
ですから、恐怖を感じつつ、理性的な行動をとることはできません。
逆に、前頭前野優位状態を作ることで、恐怖をコントロールもできるのです。
【2】恐怖をコントロールする
恐怖をコントロールするためには、前頭前野を働かせなければなりません。
それはつまり、理性を働かせるということです。
では、どうやったら理性を働かせることができるのでしょうか。
それは、リラックスすることによって、です。
人間の脳には大きく分けて2つのモードがあります。
1つは「休止・計画モード」と呼ばれるもの。
もう1つは「闘争・逃走モード」と呼ばれるものです。
このうちの「休止・計画モード」こそ、理性が優位な状態です。
この脳のモードを作り、その上で恐怖をコントロールしていきます。
【3】「休止・計画モード」の作り方
恐怖をコントロールするためには、「休止・計画モード」が必要です。
このモードは、前頭前野優位状態であり、副交感神経優位状態。
つまりは、リラックスして、脳内イメージに臨場感を持つことができる状態です。
ですから、リラックスすることが大前提となります。
まずはリラックスをし、その上で頭の中に没頭をすることで、「休止・計画モード」に入れます。
リラックスした時点で恐怖感情をコントロールしやすくなっているので、あとは頭の中に没頭するだけ。
【4】ネガティブイメージへの対応策を考える
リラックスをしたとしても、あなたは不安からは解放されないでしょう。
しかし、不安や恐怖による影響を少なくすることができるようになるはずです。
その状態で、不安や恐怖を引き起こすイメージに対しての、予防策、対応策を考えましょう。
ハラスメント相談室に相談に行くことが怖いなら、まずは相談に行くときの様子をイメージします。
そして、担当者から「あなたにも責任があるのではありませんか?」と言われているイメージが出てきてしまうなら、それに対する対応を考えておくのです。
たとえば、その場でメモを取り出し「担当者が『あなたにも責任があるのではありませんか?』と言った」とメモをし、それをさらに上司に申し立てをすることができるかもしれません。
その上で、担当者を変えてもらうことができるかもしれません。
もしくは、そのメモを持って労働局に相談に行くという選択肢もあるでしょう。
まずはリラックスをし、その上でネガティブイメージへの対抗策をイメージするのです。
【5】セルフコントロールの技術
コーチングは、すべてをマインドの問題だと捉えます。
現在、生じている困った症状は、すべてマインドに根本問題があると捉えるのです。
ですから、コーチングの根本にあるのは、マインドを活用するための技術です。
現状を打破するために、やるべきことをやるための心理技術と言ってもいいかもしれません。
そこには当然、不安や恐怖への対処法も含まれています。
ですから、パワハラ被害にあるような、辛い状況を打破したい人には必須のものなのです。
そして、コーチングはマインドの使い方の技術です。
つまり、一生使うことができる心理技術なのです。
ですから、コーチングを受けて損をすることはありません。
もしあなたが現状を打破して、幸せな人生を歩みたいと思っていらっしゃるなら、ぜひ一度コーチングを受けてみてください。
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