パワハラは、加害者が得をします。
悪人が得をする社会だと思いたくもなります。
ですが、あなたは善人のままでいいのです。
悪人が存在することを前提としても、
善人がきちんと報われる方法があるのです。
【1】『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 』
その方法が書いてあるのが、次の本。
『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 』
この本が主張しているのは、「与える人」”でも”報われる方法があるということです。
それを、この本では、さまざまな学問的な実証を通して主張してくれています。
ただ、気をつけてください。
「与える人」であれば良いことがあるとは、
書いていません。
むしろ、
「与える人」は生産性、評価も、給料も
一番下になりがちであると書いてあります。
【2】「与える人」が報われる条件
与える人が報われるためには、条件があります。
その中で最も重要なことは、
他人利益への関心だけでなく、自己利益への関心も高めること。
これが、報われる「与える人」と、
報われない「与える人」を分ける条件となるのです。
簡単に言えば、今までどおり、
あなたは「与える人」でいてよいのです。
あえて、奪う人になる必要はまったくない。
ただし、あなたは「与える人」でありながら、
自己利益についても、しっかりと関心を寄せることです。
【3】「受け取る人(テイカー)」との違い
自己利益への関心だけが高く、
他者利益への関心が低い人のことを「受け取る人(テイカー)」と言います。
よりわかりやすく言えば「奪う人」です。
他人の手柄は自分のもの、自分の手柄は自分のもの。
極端に言えば、これがテイカーです。
一方で、報われる「与える人」は、
他者利益に関心が高いだけでなくて、
自己利益にも関心が高い。
簡単に言えば、
報われる「与える人」は、
義務感で与えることをしないのです。
【4】「WANT TO」のときだけ、与える
私がしている「コーチング」という分野では、
「WANT TO」というものを大切にします。
これは、その言葉のとおり「~したい」と思うことです。
言い換えれば、「HAVE TO(~しなければならない)」ではない、ということ。
報われる「与える人」は、この「WANT TO」のときだけ、与えるのです。
義務感で与えることをしない、ということ。
この本では、そのための方法として、さまざまなアクション・プランを出しています。
- ボランティア活動は年間100時間以内にする。(年間100時間を超えても、ボランティアによる幸福感は上昇しない。)
- 小分けにするのではなくて、まとめて「与える」(まとめて与えるほうが、与えた幸福感が高い。)
- 「受け取る人(テイカー)」には、最小限に与える。(テイカーにはなるべく関わらない。)
- 与える対象を変えて「与える」(与える対象が変わると、幸福感が回復する。)
その他にもさまざまなアクション・プランが書かれていますが、
大切なことは「WANT TO」であることです。
つまり、自分が与えることを楽しめる範囲で与えること。
「義務感」で与える行為は、あなたにとって何も得がないことを、
しっかりと頭に置いておきましょう。
【5】与えることを楽しもう
あなたは、今までどおり与えることを楽しめばいい。
ただ、それはあなたが楽しいと思える範囲内だけにするようにする。
義務感や罪悪感で、与えることはできるだけしないようにする。
義務感で与えることは、社会のためにもなりません。
なぜなら、報われない「与える人」は、生産性も一番低いのです。
あなたが義務感で他人に尽くしているとき、
相手にとっても、あなたの行動は非生産的であり、
社会にとっても、あなたの行動は非生産的であるということ。
誰にとっても、得がないのです。
ですから、あなたは自分が楽しめる範囲内で、
人に与えるように気をつけてください。
それが、あなたが「報われる与える人」になるための、
第一歩ですよ。
〈追伸〉
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