経営者としてパワハラに困っているなら、「小さい指摘」をおすすめします。
パワハラ的行為がある都度に、「それはよくない」と軽くでも指摘するのです。
大切なことは放置しないことで、これは組織としても、法的リスクを減らすことに繋がります。— 三國雅洋:パワハラ解決コンサルタント (@artof_challenge) January 28, 2018
職場内でパワハラが行われていても、それを解決に導くのは簡単なことではありません。
組織としてその加害者を放置せざるをえない場合が多いからです。
たとえば、加害者がもっとも仕事ができる人であったり、自分より年配であったりです。
そのため、多くの組織では”パワハラを放置する”ということをします。
しかし、それが加害者のパワーをより強力にしてしまうのです。よりコントロールができなくなる結果につながってしまいます。
【1】観察をすることから始める
加害者がパワハラをしている可能性を発見したときは、まず加害者の行為を観察することから始めます。
それが職場環境を悪化させる行為であるかどうかを冷静に判断するためです。
そして、職場環境を悪化させるパワハラ行為であると判断した場合は、被害メモなどで証拠を集め始めます。
【2】証拠を集める
パワハラ行為だと判断した場合は、それらを証拠に集めるようにします。
理想は被害メモと録音の2つです。しかし、実際にはこの2つを集めるのは困難を極めるでしょう。その場合は被害メモだけでもよいので、集めるようにしてください。
そして、その被害メモを示して、被害者に協力を求めるのです。
【3】被害者とチームを組む
加害者のパワハラ行為をストップさせるには、証拠は必要となります。
そのためには組織として集めた証拠と、被害者の集めた証拠の両方が必要です。
被害者の主観でないことを示すために組織として集めた証拠が必要であり、”被害者は苦痛に思っていない”という主張を退けるために被害者が集めた証拠が必要です。
パワハラは経営者と被害者がチームを組んで、対応するべき問題なのです。
【4】「小さい指摘」から始める
最初は「小さい指摘」から始めましょう。
パワハラ加害者に対して、パワハラ行為とみられる行動があることを指摘して注意するのです。そして、当然ですが指摘した内容についても証拠は取っておきます。これが組織としては、法的リスクのマネジメントになります。
加害者がパワハラ行為をするたびに、それについては中止するようにと指摘をしておきます。
この小さな指摘が多ければ多いほど、加害者はパワハラ行為がしにくくなります。
大きな処分をまとめてするよりも、小さい指摘を数多くするほうがよいのです。そして、できれば「そのような行為はあなたらしくない。次からはこのようにしてください。」という形で指導をするのが望ましいです。
加害者の人格攻撃をしても、加害者の言動は変わりません。心理学的に、人格への批判は、行為の改善につながらないことが分かっているのです。
ですから、人格ではなくて行為について指摘をします。そして、代替案を示すようにするのです。
【5】法的手段は必要ない
経営者が適切に動けば、職場内のパワハラを解決するのに法的手段は必要ありません。
わざわざそのような大問題に発展させる必要はないのです。
しかし、さまざまな心理戦の技術は必要となります。
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