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パワハラ被害者の中には、一方的に通知されている方が一定割合でいらっしゃいます。給与を減らされたり、勤務日数を減らされたりするのです。
原則として、「契約」を一方的に変更することはできません。
【1】契約は、原則として、一方的に不利益変更はできない
労働契約も「契約」である以上、信義誠実に履行されるべきものです。
原則として、どちらかが一方的に変更できるものではありません。
会社側が一方的に、給与や勤務時間を減らすことはできません。
契約を変更する場合には、原則として、合意が必要となります。
【2】現実的には拒否できないことが多い
法律上は、原則として、労働契約は一方的に変更できるものではありません。
しかし、現実的にはそれを拒否するのは大変難しいでしょう。
あなたが拒否の姿勢を示しても、結果として、不利益変更は実行される可能性が高いからです。
そのため拒否を姿勢を見せずに、受け入れていれてしまいます。
【3】不利益変更への拒否の姿勢を示しておく
それでも形式上は、拒否する姿勢を明確に示しておくことをお勧めします。
拒否した姿勢を示しておかなければ、拒否したという証拠を作れないからです。
不利益変更が行われたこと自体は、給与明細などの他の記録が証拠となります。
しかし、その不利益変更を拒否したことは、あなたが実勢に拒否しなければ残りません。
この拒否した記録がなければ、「最初は『はい』と言っておいて、後からゴネた」と言われかねません。
【4】下種な人々は、下種な考え方をする。
私がある組織に勤務していたころのことです。
勤務時間後、毎日のように、パワハラ被害に遭っていた後輩(異性)の相談に乗っていました。
「○○さんの相談に乗っている」とある人に伝えたところ、「お前たちは、付き合っていると思っていた。」と言われたことがあります。
私は当時既婚で、その後輩にも交際相手がいらっしゃいました。そして、それを知っている上で「付き合っていると思った」と発言をする人がいます。
下種な人々は、下種な考え方をします。
あなたが不利益変更に、明確に拒否の姿勢を見せておかなければ「後からゴネた」と言われます。
【5】アサーティブにNOと伝える。
私達にとって、NOというのは簡単なことではありません。
それでも、NOと言わない限り一方的に搾取され続けます。
ただし、それを伝えるには技術が必要です。
私達は、不利な立場にあります。だからこそ、一方的な不利益変更を通知されたりしているのです。
不利な立場にある状態で自己主張を行うには技術が必要なのです。
それが「アサーション」です。
【6】不利益変更にはアサーションで対抗する
アサーションとは、攻撃的でもなく、受動的にもならない表現方法です。
たとえば「勤務時間を減らすとの通知を受けて、とても困惑しています。会社としてのお考えもあるとは思いますが、勤務時間を減らされると困るため、労働局などへの相談も考えています。再考願えませんでしょうか。」というような表現方法です。
決して攻撃的にもならず、だからといって決して受動的にもならずに表現をします。
攻撃的になれば事が荒立って、あなたが不利な状況に追い込まれる可能性が高いです。
一方、不利益変更をそのまま受け入れれても、あなたは不利な状態になります。
そこで、このようなアサーティブな表現方法をすることによって、自分が不利な状況にならずに済むのです。
【7】拒否した証拠を残しておく
アサーティブに、会社に対して不利益変更を拒否しましょう。
可能ならば、それを証拠として残しておきましょう。
その証拠が役立つ役立つときが来るかどうかはわかりません。
しかし、証拠がなければ、あなたは不利な状況になるのは間違いありません。
また、会社としても明確に拒否してくるあなたに対しては、無茶を言いにくくなります。
【8】労働局に相談に行っておく
会社に対して拒否を伝えたにも関わらず、会社が何も対応しない場合、労働局に相談をしておきましょう。
労働局はおそらく何もしてくれないでしょうが、あなたが相談したという事実を作ることができます。
それがあなたの「拒否する姿勢」の1つの証拠となるのです。
【9】現実的に戦っていく
不利益変更に対して弁護士を雇って戦うのは、非現実的です。
そのようなことをすれば、あなたは退職に追い込まれてしまいます。
あなたはすでに不利な状況にいます。
その状況をさらに不利にする可能性が高いことはしてはいけません。
あなたの状況が不利にならないようなリスクの少ない方法で、戦うことが大切です。
アサーティブに拒否を示し、拒否した証拠を示しておき、労働局にも相談をして拒否した証拠をさらに明確にしておくのです。
さらに余裕があれば、労働局に相談した事実を、改めて会社に伝えるとよいでしょう。
そのようにすれば、あなたへの攻撃は格段に減ることは間違いありません。
現実を見て、現実的に戦っていきましょう。
無理をせず、戦っていきましょう。
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