厚生労働省は、パワハラを次のように定義しています。
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。
ですから、この定義に当てはめれば、
少なくとも厚労省の定義する「パワハラ」かどうかはわかります。
しかし、もっと直観的にチェックする方法があります。
その1つが、「公(おおやけ)にできるかどうか」です。
たとえば、仲の良い同僚同士で「お前って、バカだな」と言っても、
おそらくそれはパワハラとは言われません。
公表されても、文脈も踏まえて説明をすれば、
社会的には理解を得られると思うはずです。
では、組織のトップが職員に対して、
「頭のよい大学出てるのに、本当に仕事ができないやつだな」と言ったとしたら、
それはパワハラに当たるでしょうか?
言い換えれば、これが公になっても、トップは困らないでしょうか?
普通は困りますよね。
大企業の社長が、職員に対して
このようなことを言ったと広まったら、
企業全体のイメージに関わります。
たとえ、そのトップと職員が仲が良くても、
それはプライベートの場所でのみ許される発言であって、
パブリックな場面でそれを発言したら、アウトです。
公(おおやけ)にできるかどうか、は、
とてもシンプルながら、
パワハラに当たるかどうかを直観的に判断しやすい方法です。
もし、あなたが
自分はパワハラを受けているのではないか、と
思っていらっしゃるなら、
一度この基準で、相手の言動を考えてみてください。
これによって、
一歩を踏み出す勇気があなたに生まれてくれて、
パワハラ職場から脱出することができたなら、
これに勝る喜びはないです。