カウンセリングだけで、パワハラやいじめ問題が解決できるでしょうか?
先に結論を言えば、それはまずできません。
【1】カウンセリングの基本方針は、元に戻すこと
カウンセリングの基本方針は、”元の心理状態に戻すこと”です。
しかし、依頼者が元の心理状態に戻っても、環境は何も変わりません。
加害者は今まで通り、攻撃してきます。
カウンセリングによって、あなたは以前の状態に戻ることはできるかもしれません。
しかし、加害者は何も変わっていません。
加害者は何も変わっておらず、あなたは以前に戻るだけなら、同じことが繰り返されるだけです。
【2】加害行為を止めさせる技術
現状を変えるための方法を、カウンセラーは持ち合わせていません。加害者に対して、どのように対応すればよいのかを教えることができないのです。
加害者の攻撃に対して、カウンセラーができる助言は、ほとんどありません。
加害行為を止めさせるには、そのための知識が必要となります。
アサーションなどの技法や、法律知識も必要となります。
民法、刑法、労働基準法、労働契約法などの知識が全般的に必要であり、行政法全般の知識も経験も必要となります。
ただし、方法を知っているだけでは足りません。
【3】知っていてもできないこと
たとえば証拠を取ればいいと知っていたり、労働局に相談に行けばいいと知っていても、実際に行動に移せる人は本当に一握りです。
知っていることと、できることは、当然ながら大きな隔たりがあります。
そのため、行動に移すという壁を乗り越えられるように、サポートする技術が必要となります。
【4】雨をしのぐことはできる
もちろん、依頼を受けた専門家が、パワハラやいじめの現場に乗り込み、依頼者への攻撃を止めさせることはできます。
しかし、それは一時的なものにすぎません。
基本的には恐怖による支配と同じなので、恐怖が取り除かれたら元に戻ってしまいます。専門家が去って数ヶ月もすれば、加害者はまたあなたに攻撃を始めるでしょう。
言い換えれば、専門家に依頼することによってできるのは、雨をしのぐことに過ぎません。
もちろん、自己救済として、退職後に損害賠償請求をするには役立ちます。しかし、それは台風で家が壊れたあとのことです。本来なら、家が壊れないようにするべきだと私は思っています。
【5】現状を打破し、権利を取り戻すサポート
だからこそ、依頼者本人がその状況を保持できるようにサポートする必要があります。
自由や権利を不断の努力によって保持するものだという意識をもち、それを実行できるように働きかける必要があります。
だからある意味、私の行っているサポートというのは、ものすごく当然のことだと思います。そして、同時に厳しいものかもしれません。依頼を受ける側としては、全部を任せてくれたほうが楽です。報酬も高く設定できます。しかし、それは一時しのぎの方法にすぎません。
私が行っているのは奴隷扱いされている人の、人権回復をサポートをしているようなものです。
この厳しい心理的なサポートの部分のことを、私はコーチングと呼んでいます。
一般的なコーチングの「傾聴」「承認」「質問」だけで達成できるようなものではありません。その人の経済的、心理的、法律的状況を踏まえた上での、全方向のサポートです。
ですから、もしあなたがパワハラでずっと困り続けているなら、ぜひ私にお声をお掛け下さい。
全力でサポートします。