パワハラ加害者への、
仕返しは簡単ではありません。
仕返しをすれば、
もっとパワハラが酷くなるのではと思うと、
攻撃的な仕返しはできないでしょう。
また、あなたの性格からして、
反撃したり、反論することは難しいかもしれません。
しかし、ずっと耐えているだけでは、
パワハラはエスカレートするだけです。
そこで、あなたにぜひやっていただきたいのは、
加害行為をされているときに、
加害者を観察することです。
相手の加害行為を無視するのではなく、
むしろじっと見つめること。
これが攻撃的でなく、かつ効果的な仕返しの方法です。
【1】無視しても、パワハラ行為はなくならない。
パワハラ被害者に対する、
よくあるアドバイスは「無視しろ」です。
しかし、人間は、他人の害意や悪意を、
生来的に無視できないようになっています。
祖先は、他人の害意や悪意に気づくことで、
生存競争を生き抜いてきたのです。
ですから、無視するというのは、
選択肢としては不適切です。
そのような無理な解決策を実行しようと
しなくてもよいのです。
また、無視をしたところで、
パワハラ行為が収束に向かうわけでもありません。
加害者は、どんどん調子に乗ってくるのが普通です。
無視するのは、なんの解決にも結びつかないということです。
私は無視するよりもむしろ、
相手の加害行為をしっかりと観察してほしいのです。
【2】加害者は、加害行為をしやすい相手を選ぶ
加害者は、加害行為をしやすい相手を選びます。
これは、どの世界の犯罪者でも同じです。
パワハラ行為は、必ずしも犯罪ではありません。
しかし、加害者が狙う相手は、
「もっとも加害行為をしやすい人」であることは、
共通しています。
加害行為をしたとしても、
自分が不利益を被ることがないと
思える相手を狙います。
たとえば、パワハラの例で言えば、
新入社員であったり、
専門外の人であったり、
反論してこない性格の人だったり、
そういう人を狙うのです。
【3】被害メモを取る人に、攻撃はできない
その意味で、メモを持っている人に、
加害行為をし続けられる人は、普通はいません。
加害行為を受けるたびに、
それをその場でメモするようにする。
これだけで、加害行為をされにくくなります。
加害者にとって、
被害行為をメモされる相手を狙う理由など
ないのです。
加害者は、狙いやすい相手を狙います。
普段からメモ帳を持ち歩き、
何かあるたびにメモを取るようにする。
そして、加害行為も書くようにする。
それだけで、加害行為はぐっと減ります。
【4】加害者を監視する
人は、他人から見られて、評価されていると感じるときに、
強いプレッシャーを感じることが、
心理学でもわかっています。
中学生のころなど、
人前で歌を歌うテストなどがありましたが、
あれは実力が発揮できないのが当然だということです。
他人から見られつつ、評価も受けているのですから、
中学生に耐えられるわけがありません。
パワハラ・職場いじめ・嫌がらせは、
これに悪意が乗ります。
どれだけ人の精神に影を落とすか、
これは体験した人しかわからないでしょう。
ただ、この心理法則を使うことで、
あなたは自分を守りやすくもなるのです。
つまり、相手の行動を監視してやればいい。
そして、相手のパワハラ加害行為を、
つぶさにメモするようにするのです。
相手を監視することで、
あなたは自分を守ることができるということです。
【5】もちろん勇気が必要
相手の加害行為をメモを取るのも、
相手の加害行為を監視したり、
観察したりするのも、
もちろん勇気が必要です。
ですから、絶対にこれをしろとは言いません。
しかし、これはもっとも簡単にでき、
かつ、攻撃ではないものとして、
きっとあなたが最も行いやすい方法の1つのはずです。
相手があなたを悪意を持って監視する状態から、
あなたが相手を監視する状態へと逆転させるのです。
その状態さえ作ることができれば、
加害者もあなたに
加害行為をし続けることができなくなります。
監視カメラがあるところで、
普通はパワハラは起きません。
たとえ犯罪者であっても、
人から見られているというプレッシャーがある中で、
普通は犯罪を起こさないのです。
加害者の加害行為を無視するのではなく、
私はあなたの加害行為を認識していることを、
しっかりと目で伝えてみてください。
たったそれだけのことですが、
相手があなたに攻撃してくることは、
きっと減るでしょう。
もちろん、最初は何を観ているのだと言ってきますし、
加害行為はエスカレートするかもしれません。
しかし、それはいわば、
ストレス反応、急性反応です。
自分がされてイヤだから、
やめさせようとしてくるのです。
つまり、それが効果的であることの証拠。
ぜひ、一度、試してみてください。
1週間も続ければ、格段に加害行為は減りますよ。
〈追伸〉
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総合的な解決プログラムは、もっと役立つはずです。