最近は、一発アウトのパワハラはほとんどありません。
陰湿で、間接的なものが、ほとんどです。
このパワハラの特徴は、あいまいであること。
非言語的であり、多義的であることです。
Christopher Sessums via Compfight
【1】非言語的な攻撃への対処法
非言語的な攻撃とは、そのままの意味です。
言葉を使わない攻撃です。
私自身が受けたもので言えば、モノマネがそれに当たります。
他にも、無視や、すべての指示を仲介者を経て行うなども、
この非言語的なパワハラに当たります。
この場合の対処法は、1つ1つ言語に置き換えさせることです。
意図を、言葉で表現させることです。
無視をされた場合は、
「無視しましたか?」と、尋ねることです。
仲介者経由で指示が来る場合は、
「私とコミュニケーションは取りたくないのですね?」と聞くことです。
非言語的は、それ自体が多義的です。
あなたが無視をされたと主張しても、
「無視した覚えはない」と言われたら、
それ以上はどうしようもないのです。
ですが、たとえば、毎回「無視しましたか?」と尋ねられたら、
無視はできなくなります。
加害者は、言葉にしないことによって
自分を守りつつ、あなたを攻撃しているのです。
ですから、その意味を相手の口から明確にさせることは、
最大の防御であり、攻撃です。
【2】「省略」、「一般化」、「歪曲」は、具体例を尋ねる。
「みんな、お前のこと性格が悪いと言っている」と、
言われたことがあります。
ここでは「みんなとは具体的に誰か?」があいまいです。
また、「性格が悪い」というのはどういう意味かがあいまいです。
ですから、「みんなって、たとえば誰ですか?」と尋ねます。
「性格が悪いっていうのは、例えばどういうことですか?」と尋ねます。
加害者はあえてあいまいな言葉を使うことによって、
あなた自身に、思い当たるふしを思い出させようとします。
人には、あいまいな部分を補おうとする性質があります。
「快晴」という言葉から、自然とイメージを作り上げます。
一部の情報から、足りない部分を補うのが人間です。
ですから、「みんな」と言われたら、
そういうことを言いそうな人を、脳は探し始めます。
そして、悪い想像を始めてしまうのです。
そうやった加害者は、あなたを追い込みますから、
可能な限り、あいまいさを排除させなければなりません。
相手の言葉の中にある曖昧さを、許してはいけません。
「できるだけ早く提出して」と言われたら、
「いつまでですか?」と確認するのです。
「自分で考えろ」と言われたら、
「自分で決めてもよいという意味ですか?」と確認するのです。
1つ1つ、全部言葉で名言させて、
相手の発言に責任を持たせることが大切です。
【3】加害者の言動を、すべて言語化させる
加害者は、あいまいさを使って、あなたを攻撃してきます。
言葉にならない言葉、あえて省略した言葉、
一般化した言葉、歪曲した言葉を使うことで、
あなたの無意識を攻撃しようとします。
ですから、あいまいさを排除することを
心掛けるのです。
もちろん、それがどれだけ難しいことかは
分かっています。
ですが、もし反撃をすると決めたなら、
相手の言動に責任を持たせるために、
すべての言動を明確にするように求めましょう。
曖昧さをつかって、あなたをおとしいれたり、
傷つけることを許さない姿勢を見せつけましょう。
曖昧さを悪用した攻撃から、自分を守りましょう。