言い返せない自分を責める必要はありません。
自分を責めるのは、自己肯定感を下げてしまいます。
自己肯定感が下がると、悪循環が起きますので、むしろ自分を責めてはいけないぐらいです。— パワハラ解決!法律家&コーチ 三國雅洋 (@artof_challenge) 2017年3月6日
パワハラに対して言い返すには、かなりの勇気が必要です。
ただでさえパワー・バランス的に不利な状況にいるのです。
ですから、言い返せないのが普通です。
言い返せない自分を責める必要はありません。
むしろ、自分を責めてはいけないのです。
【1】パワハラに言い返すには、かなりの勇気が必要となる
日本は儒教国で、儒教の本質は序列です。
もっと簡単に言えば、上と下を作る社会です。
親、教師、先輩、上司など上に対して、下が言い返すことは基本的には許されません。
その中で、言い返していくにはかなりの勇気が必要です。
上位のパワーを持つ権力者に対して、言い返していくことに、そもそも慣れていないのです。
慣れていないことをしようとすれば、そこには必ず恐怖が生じます。
【2】言い返せない自分を責めてはいけない
日本社会で育ってきている以上、上位のパワーに対して言い返すことに慣れている人は、ほとんどいません。
つまり、上位のパワーに対して言い返すことに、恐怖を感じない人はほとんどいません。
ですから、言い返せないのが普通のことであって、恥じるべきことではないのです。
むしろ、言い返せない自分を恥じてはいけません。
恥というのは、自己の存在に対するネガティブな感情のことですが、これを感じても行為は改善されません。
「言い返せない自分は、なんて情けないんだ」と思っても、言い返せるようにはなりません。
恥が行為の改善に結びつかないことは、心理学の実証されています。
もし、反省をするとしたら「行為」に対してするべきです。
「言い返せなかったことは、私らしくなかった」と思いましょう。
そして、次にどうするかをイメージトレーニングするのです。
【3】ビジュアライゼーションで、言い返すシミュレーションをする
頭の中でのシミュレーションのことを、コーチング用語でビジュアライゼーションと言います。
ビジュアライゼーションのカギは、「自分がその場にいる感覚」です。
まるで目の前で、それが実際に起こっているかのように感じることが大切となります。
言い返したかったけれど、言い返せなかった事例を思い出しましょう。
そして、リラックスした上で、どうすればよかったのかをイメージします。
頭の中で、自分が理想とする言動をシミュレーションするのです。
そして、そのような行動をとっている自分ことが、自分らしいと考えるのです。
自分らしい言動はこれだというものを、シミュレーションするのです。
【4】頭の中で、その言動を「普通」にする
あなたにとって、新しい「普通の言動」を作るのがビジュアライゼーションです。
たとえば、パワハラ加害者が嫌味を言ってきたとき、ちょっと驚いたあと、冷静に微笑んで「それはどういう意味ですか?」と尋ねることを、あなたにとって「あたらしい普通」にするのです。
遠くで悪口を言っている加害者がいたら、微笑みながら近づいて「何を話しているのですか?」と尋ねることを、あなたにとって「新しい普通」にするのです。
日々、パワハラを受けているなら、いくらでもシミュレーションをするチャンスがあるはずです。
被害を受けるたびに、本当の自分が取るであろう言動を頭の中でシミュレーションしましょう。
できれば、実際に言い返してほしいですが、それが難しいならまずは頭の中で実行するのです。
臨場感高くイメージすればするほど、自然とその行動がとれるようになってきます。
この技術は、私も日々行っているものです。
本当に役に立ちますので、ぜひ試してみてください。
ビジュアライゼーションについては、『脳が教える! 1つの習慣』が入門としては、入りやすいでしょう。
もし興味があれば、こちらもご覧ください。
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