パワハラの傷が、自己イメージへの傷として残るというのは、無意識に自分を低く評価し続けるようになるということです。
子どもは万能感にあふれていますが、大人になるにつれてその自己評価は下がります。パワハラを受けると、さらに下がってしまうのです。— パワハラ解決コンサルタント 三國雅洋 (@artof_challenge) 2017年5月4日
【1】パワハラは、自己イメージを下げる
パワハラは、パワーを背景にした、自己イメージへの攻撃です。つまり、パワハラによって傷つくのは自己イメージです。
「私は人間関係が下手だ」、「私には転職は無理だ」、「私は仕事ができない」のように思いこまされることが、パワハラの傷です。
そして、自己イメージが下がった状態になってしまうことが「パワハラの傷」です。
【2】無意識に、自分を低く評価し続ける
自己イメージが下がった状態というのは、自分を低く評価し続ける癖がついている状態です。極端に言えば、「私は不要な人間である」「私は無能な人間である」という自己イメージを持ってしまっている状態です。
人間は自己イメージを維持するように、物事を判断し、行動をします。
私は18歳から20年以上、家庭教師や塾講師などの教育にも携わっています。「自分は馬鹿だ」と思い込んでいる子供ほど、勉強をしません。効率的な勉強方法を教えても、非効率的な自分のやり方にこだわりをみせます。「自分は馬鹿だ」ということを証明しようとしているような判断・行動をするのです。
そのため、自己イメージが低いと、「成功」は「間違い」で、「失敗」が「正しい」と思うようになります。物事がとんとん拍子に進んでいくと「何かおかしい」と思うようになり、失敗すると「やっぱり」と思うようになります。
【3】ほぼすべての人の自己イメージは、下げられてきた
自己イメージが極端に高い人は、うまくいくのが当然だと思っています。そして、うまくいかなかったときに「おかしいな」と思います。学校で1位を取り続けている子どもは、1位を取るのが当然であって、そうでない場合は「おかしい!」と思うようになります。
ただ、多くの人の場合、このような高い自己イメージ、自己肯定感、自己効力感は持っていません。他人による言動によって、自己イメージは下げられてきています。
【4】パワハラを受けると、自己イメージがさらに下がる
多くの人は、他人の言動により自己イメージを下げられてきています。親、兄弟、友人、教師などから自己イメージを下げられてきたのです。
そして、自己イメージを高めたり、守ったりする方法は教わってきていません。
その上で、パワハラを受けてしまうと、自己イメージを守ることができないため、下げられてしまうのです。
【4】自己イメージは、自分で高めることができる
自己イメージは、基本的には他人のあなたに対する言動で作られます。
しかし、自分で自己イメージを高めることもできるのです。
それを行うのがコーチングであり、それは自己イメージを高めるための訓練とも言えます。低いところから高いところに持ち上げるのにエネルギーが必要なように、自己イメージを高めるにもかなりの精神力が必要となります。
たとえば、自分のことを徹底的に高く評価し続けるという練習がありますが、これを24時間耐えられる人は、多くはありません。うまくいくのが「私らしい」、うまくいかなかったときは「私らしくない」と心の中で、自己評価するだけです。これだけですが、ほとんどの人は耐えられません。
また、自己流で自己イメージを高めようとすると、傲慢になってしまったりすることもあります。そこで、コーチという職業があるのです。コーチは、あなたの自己イメージを適切に高めるためのサポーターです。
なぜパワハラ被害者にコーチが必要かといえば、コーチは自己イメージを高めるプロフェッショナルだからです。
パワハラ被害を受けて自己イメージが下がっている、なかなかあげられないと言う人は、ぜひコーチングを受けてみてください。決して楽ではありませんが、あなたの自己イメージを適切に、急激に高めてくれます。