パワハラに「耐える」というのは、社会的には大きな損失です。
他の職場であれば発揮される、あなたの高い生産性が奪われてしまいます。
そして生産性が下がり、不要なコストが不可されたものを最終購入者が得ることになります。
「耐える」のは、決してよいことではないのです。
— 三國雅洋:パワハラ解決コンサルタント (@artof_challenge) August 13, 2017
【1】パワハラに耐えると、「気にしていない」と思われる。
パワハラの辛さは、なかなか理解してもらえません。
あなたがパワハラに苦しんでいるとさえ、周囲の人は気が付いていないかもしれません。
あなたとしては必至になって耐えています。しかし、周囲の人から見ると、気にしていないようにさえ見えています。
あなたがどれだけ耐えても、あなたに手を差し伸べてくれる人は現れません。
「パワハラに耐えても、誰もあなたの味方にはなってくれない」、これがパワハラに耐えてはいけない理由の1つです。
【2】耐えるとエスカレートする
パワハラは耐えると必ずエスカレートします。
陰口は嫌味に、嫌味は悪口に、悪口は暴言にエスカレートします。
あなたが耐えれば耐えるほど、加害者は調子に乗るのです。
加害者の中での「超えてはいけない範囲」のギリギリのところまで、その行為はエスカレートします。
これが、耐えてはいけない2つ目の理由です。
【3】耐えれば耐えるほど、孤立する
加害者の行為がエスレートすればするほど、あなたは職場内で孤立していきます。
物語のようにあなたに手を差し伸べてくれる人はいません。
あなたが酷いパワハラを受ければ受けるほど、周囲の人々は自己防衛に走ります。
自分がパワハラを受けないようにするために、加害者側に付くようになります。
あなたの仲がよかった人も、「あなたに非がある」と言って、加害者側に回ろうとします。
どんどん味方を作りにくくなっていきます。
耐えれば耐えるほど、孤立していくのです。
【4】パワハラを受ければ、誰でも能力は下がる
パワハラを受けると、脳は「闘争・逃走モード」というモードに入ります。このモードは「緊急事態で、身体を動かすモード」です。簡単に言えばパニックに近い状態です。
パニック状態で、自分の本領発揮をできる人などいません。誰でも仕事上の能力は下がります。
この時点で、職場の生産性は下がっています。
あなただけでなく、職場全体の生産性が下がるのです。
他人の評価を気にしなければいけない緊張状態で、本領発揮をできる人はいません。
【5】職場全体の生産性も下がる
職場内の心理的安全性が、生産性に大きな影響を与えることをGoogleが発表しています。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48137
パワハラがある職場で、職員同士の信頼関係などはありません。
むしろ、自分がターゲットにならないかと疑心暗鬼になっています。
職場内の誰もが、職場内に心を許せる人がいない状態です。
生産性が上がるはずがないのです。
【6】生産性の低さはコストとして負荷される
生産性が下がるということは、コストが余分にかかるということです。
そして、そのコストは最終消費者に負荷されるのです。最終消費者が余分にお金を支払わされるということです。
あなたは顧客のために職場に留まっているのかもしれませんが、それは決して顧客のためにはなりません。
職場の生産性の低さのコストを引き受けるのは、最終的には顧客なのです。
【7】パワハラに耐えようとする必要はまったくない
パワハラに耐えることは、美徳ではありません。むしろ、社会に対して余分なコストを支払わさせることにもつながる行為です。
もちろん、耐えざるをえない状況というものはあります。転職先が見つかるまでの間や、起業が軌道に乗るまでの間は耐えざるを得ないかもしれません。
しかし、パワハラには耐えるべきだと思うのは間違いです。
あなたはもっと多くのことができる人です。ですから、もし耐えなくてもよい状況であれば、すぐにでも他の職場にいくことを考えてください。
あなたが自分の本領を発揮することが、あなたがもっともやるべきことです。そして、それは今の職場では不可能です。あなたの心身を守るためにも、できるだけ早く出てくれたらと思います。