経営者として、組織内に蔓延するパワハラを止めさせるときも、やめさせやすい相手から攻めるのが基本です。
複数人相手の場合、加害者は一人ずつ削るのです。
オセロで言えば、ヤスリ攻めです。— 三國雅洋:パワハラ解決コンサルタント (@artof_challenge) February 6, 2018
パワハラの加害者が複数人いる場合、1対1に持ち込むのが基本です。
そして、もっとも加害行為を止めさせやすい人から取り組むのが基本です。
パワーゲームですから、削りやすいところから確実に削るのです。
【1】「人数」というパワーを削る
加害者が複数になった場合、そこには「人数」というパワーが生まれます。
SNSで炎上するときも、その背景には「人数」というパワーの存在があります。言い換えると、自分は反撃を受けないという安心があるからこそ、他人を攻撃するのです。
パワハラをしている加害者グループも、同じです。被害者から反撃はされないし、会社からもお咎めは受けないという安心感がどこかにあるのです。
この思い込みは、「人数」というパワーから生まれます。
ですから、「人数」というパワーを削るのです。
【2】1対1に持ち込む
複数人を相手にする場合は、1対1に持ち込むのが基本です。
相手が複数人だからといって、複数人を一度に相手にしてはいけません。加害者グループを一度に指導してはいけません。
まずは1人を選び、その1人にパワハラ行為をさせないようにするのです。
そして、その1人がパワハラをしなくなったら、次の相手に取り組むのです。
1人ずつ確実に削っていくようにするのです。
【3】削りやすい相手から削る
複数人でパワハラをしている場合、その中には確実に”腰ぎんちゃく”がいます。
簡単に言えば、自分の信念ではなくて、周囲に流されてそれをしている人です。
そういう人は、もっともパワハラ行為を止めさせやすいので、まずはその人を削ります。
もっとも説得しやすい相手から、説得をしていきます。
【4】やすり攻めで責める
オセロでやすり攻めと呼ばれる手法があります。
これは、”絶対にひっくり返されない石を、少しずつ増やしていく”という方法です。
これは組織内のパワハラ対策にも使えます。つまり、パワハラをしない人を1人1人確実に増やしていくのです。
躊躇半端に全体に指導を繰り返すよりも、1対1で確実に減らしていくのです。
「人数」を相手にする場合は、1対1で確実に1人ずつが基本となります。
もちろん、トップからのメッセージや、ポスターの掲示なども大切ですが、複数人相手の場合は1対1に持ち込むのが基本ですので、これをどうか忘れないでください。