パワハラ被害に遭っている人にこそ、本当にアサーションを学んでほしいです。
パワハラ被害に遭っている人は、言いたい事を我慢し続けてドカンと言ってしまうことが多いんですが、それだと自分の立場が危うくなる可能性が高くなります。
— 三國雅洋:パワハラ解決コンサルタント (@artof_challenge) November 30, 2018
「言いたいことを言う」は、とても大切だと思っています。
だから、「言いたいことを言えばいい」という主張には大賛成です。
でも、「言いたいように言う」のはお勧めできません。「言いたいように言う」では、あなたが不利な立場に追い込まれるからです。
言いたいことを言いつつ、自分が不利にならない方法があって、それがアサーションなんですよ。
【1】伝え方1つで、結果が変わる
オンライン上では、初対面で、タメ口で話しかけてくる人がいるんです。
たとえば「パワハラって定義があるの?」とか、尋ねてくるんですね。
当然ですが、私は基本的には相手にしません。
これも当然ですが、伝え方1つで結果は変わるんです。
「○○ってどういう意味?」とかタメ口で聴かれても、「ググれ」としか思わないですね。
でも、たとえば「パワハラの定義について調べたのですが、いろいろとあってどれが正しい定義なのかが分かりません。大変お手数ですが、パワハラの定義について教えていただけないでしょうか?」と書いてあれば、回答する気持ちになる可能性はあります。
同じことを依頼していても、言葉遣い1つで結果は変わるわけです。
【2】目的達成に役立つ自己主張法を身に付ける
「言葉遣いは大切だよ」という意味ではなくて、「言葉も、目的達成のための手段の1つだよ」と言いたいんですね。
言葉の使い方が不適切なら、望む結果を得られなくなります。
だから、パワハラ被害に遭っている人には目的達成に役立つ自己主張法である、アサーションを身に付けてほしいんです。
【3】アサーションは技術
アサーションは技術なので、身に付けるには練習が必要です。
日々の練習を繰り返すことで、少しずつ見つけていくものです。
一朝一夕で身につくものではないです。
ただ、アサーションを練習する場面を見つけるのは簡単でもありません。
私は宅配便の業者、ガソリンスタンドの従業員、コンビニの従業員、タクシーの運転手、学校の先生などを相手に練習するんですが、それほどチャンスがあるわけでもありません。
だから私は、まずアサーティブな文章を書くことをお勧めしています。
その場で言うのはレベルが高いですが、文章なら推敲できるので比較簡単にできます。
【4】アサーティブな文章を書こう
パワハラ被害を訴えることを考えているなら、伝えたいことをまずはアサーションを使って文章にしましょう。
「下記パワハラについて、会社としての対応を求める。」というような言い方ではなくて、「下記のようなことがございましたので、ご対応のほどよろしくお願いいたします。」のように相手が受け取りやすい言葉を探しましょう。
自己主張をしっかりとしながらも、自分が不利にならない文章を作るんです。
【5】自己主張をする人ほど得をする
本当にバカらしいですが、自己主張が強い人ほど得をします。
だから自己主張はしてほしいんです。
ただ、自己主張の方法はこれまで通りの人格レベルを保ってほしい。行列に割り込みをするような人になってほしいわけじゃないんです。
嫌なことは嫌だというけれど、人格を保ったまま伝えられる人になってほしいんです。
そして、それは技術によって可能です。
だからアサーションをお勧めしています。
私は別にアサーションのトレーナーでもなんでもないですが、大切だからお伝えしてます。
【6】滅私する人は損をする
『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』という素晴らしい本があるのですが、この本でも「与える人」は損をすることが示されています。滅私してはいけないんです。
自分を犠牲にして人に与える人は、損をします。
でも、「与える人」であっても、自己利益をしっかりと確保する人は、長期的に得をするとも書いてあります。
やっぱり、自己主張は大切なんです。
【7】自己主張を行おう
アサーティブに自己主張を行いましょう。
まずはアサーティブな文章を書くことから、初めてみてください。
攻撃的になるのではなく、また受動的になるのでもなく、高い人格を保ったまま率直に伝える練習をしましょう。
自分が不利にならないような自己主張方法を身に付けましょう。
それがアサーションです。
練習は必要ですが、技術ですから誰でも身に付けられます。
コツコツと練習をしてください。
きっとこの技術が、あなたを救ってくれますよ。