「勤務しているので、電話相談をする時間がない」、「言葉で説明するのが苦手なので、メールを相談したい」とお考えの方に、知っておいてほしいことがあります。
この記事をお読みいただくことで、パワハラメール相談で有意義なアドバイスを受けることができるようになります。あなた自身でパワハラ問題を解決できるようになるでしょう。
パワハラ解決コンサルタント(行政書士・コーチ)として、数えきれないほどのご相談を受けてきた立場から、メール相談をするときのコツをお伝えします。
【1】パワハラメール相談で有意義なアドバイスを受けるコツ
(1)「状況」と「目的」を伝える。
メール相談をするときには、必ずあなたの「状況」と「目的」を伝えましょう。
あなたがどのような「状況」にあり、どのようなことを「目的」として相談をしているのかを伝えるのです。
「状況」と「目的」が分からなければ、相談に回答することができないからです。状況が異なれば助言内容は変わります。目的が異なっても、助言内容は変わります。
「パワハラに遭って困っています。ご相談に乗っていただけないでしょうか?」とメールで届くことがよくありますが、これだけでは何も回答することができませんね。
「平成〇年〇月ごろから上司から無視をされて続けています。挨拶をしても返事がありませんし、上司から私への業務命令や指示も、Aさんを介して行われています。このようなことが日々行われており、最近は出勤前には胃痛がするようになっています。上司の無視を止めさせたいのですが、お力をお貸しいただけないでしょうか」と書いてあれば、これらを踏まえたご回答が可能となります。
(2)「状況」は時系列でまとめて伝える
「状況」を相談相手に伝えるときは、時系列にまとめておきましょう。時系列に並べることが重要です。
相談メールの冒頭では概略を書き、詳細は別途時系列にすると、なおよいです。「○〇という被害を受けています。詳細は添付の資料をご覧ください。」という形でもよいでしょう。
時系列に並べていないと、経過を正確に判断できません。経過を正確に判断できないと、現状も正確に判断することができなくなります。どのような出来事が積み重なった上で今に至っているのかを、分かりやすく説明するためには時系列を使うのが一番です。
2018年12月19日(水) 9:00ごろ ・・・(事実を書く)
2018年12月20日(木) 15:30ごろ ・・・(事実を書く)
上記のような形式で、事実を時系列に書き出しておくことで、相談相手にあなたの状況が伝わりやすくなります。
(3)「状況」は「被害メモテンプレート」を用いる
あなたの状況を伝える場合には、私が作った「被害メモテンプレート」を利用するとよいでしょう。
あなたが相談相手に伝えるべき内容を簡潔にまとめることができる、Excelシートです。
被害メモテンプレートは、Excelシートですから時系列に並び替えるのも簡単にできます。
被害メモに書くべき内容を漏れなく書くことができますので、ぜひご利用ください。
下記のステップメールに登録すると、無料でダウンロードできます。
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【2】あなた自身でパワハラを解決するために
(1)助言内容をすぐに実行する(してみようとする。)
相談をして助言を受けたら、その助言内容をすぐに実行に移しましょう。少なくとも実行に移そうとしてみましょう。
助言内容を実行に移すことで、相談相手を味方に付けやすくなるからです。
相談相手から「上司に相談してみるとよいですよ。」と助言を受けたとしたら、上司に相談してみるのです。もし上司への相談が難しいなら、相談しようとしてみることだけはしておきましょう。
(2)助言内容を実行したことを、相談先に報告する
助言内容を実行した、もしくは実行しようとしたら、そのことを相談相手に報告します。
実行したこと、実行しようとしたことを伝えることによって、相談相手から信頼を得られます。あなたは実行に移す人だという信頼を得ることができるのです。助言内容を実行に移さずに、移そうともせずに別の助言を求めるようなことをすると相談相手から信頼をされなくなります。
「上司に相談したところ、○○という結果になりました」、もしくは「上司に相談しようとしたのですが、怖くて実行できませんでした。」と報告をしましょう。
助言をした側として最も困るのは、実行したかどうか、実行しようとしたのかどうかが分からないことです。解決する意思を感じられないと、助言する気持ちも薄れてしまいます。
(3)相談・実行・報告を繰り返す
相談をし、助言を実行に移し、報告を行ったら、改めて相談をしましょう。
相談・実行・報告の繰り返すことが大切です。パワハラ問題はどれも複雑であり、1回の相談で解決できることなどありません。
被害メモを取るように助言を受けたら、まずは被害メモを取ってみましょう。そして、被害メモを取っていることを報告した上で、改めて相談をするのです。その被害メモを持って労働局に相談に行くことを助言されるかもしれませんし、その被害メモとは別に録音・録画を試みるように助言を受けるかもしれません。
【3】まとめ
パワハラ問題をメール相談するときは、「状況」と「目的」を伝えることが重要です。
そして、状況は時系列でまとめておくのがお勧めです。
時系列でまとめるには、私の「被害メモテンプレート」をご利用いただくのがよいでしょう。
「状況」と「目的」を伝えて相談をしたら、相手方から何かしらの助言があるはずです。
その助言内容については、実行に移すか、実行に移そうとしましょう。
そして、その結果を報告します。そして、その上で改めて相談をするのです。
相談・実行・報告を繰り返せば繰り返すほど、状況はよくなっていきます。少なくとも相談相手は、あなたの味方になっていきます。
メール相談を上手に利用して、パワハラから脱出しましょう。
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