パワハラ脱出プロジェクト|福井県敦賀市パワハラ問題解決の専門家による被害者のための総合情報提供ブログ

福井県敦賀市のパワハラ解決コンサルタント(行政書士・コーチ・コンサルタント)による、被害者のための総合情報提供サイト

職場いじめ・嫌がらせ・パワハラを克服する

パワハラ被害者こそ、アサーションを身に付けておく。

投稿日:

パワハラは、耐えるとエスカレートします。

一方で、中途半端な反撃をしてもエスカレートします。

このジレンマを解決するための方法が、アサーションです。

アサーションは、弱者のための自己主張法です。

アサーションを用いることで、状況を悪化させることなく、自己主張をすることができます。

【1】耐え続けるとエスカレートする

パワハラに耐えると、エスカレートします。

加害者としては、安心して攻撃ができるからです。

反撃をしてこないのですから、自分が満足するまで攻撃ができます。

放置すれば収まると言う人もいますが、それは間違っています。

耐えれば耐えるほど、パワハラはエスカレートしていきます。

【2】中途半端な反撃は、エスカレートさせる

中途半端な反撃をすると、パワハラはエスカレートします。

反撃を行うなら、一気に徹底的に躊躇なく行いましょう。

パワハラは心理戦であり、相手の心を折った方が勝ちです。

加害者の”加害の意思”を折るためには、相手の想定外の反撃をする必要があります。

労働局や法律家を味方につけて、一気に法的手段を取るぐらいのことをすれば、相手はあなたに関わりを持つことを避けようとするでしょう。

しかし、このようなことができる人は少数です。

短期間集中での反撃が難しい場合、継続的に小さな反撃を行うことになります。

毎回、小さな反撃を行っていくのです。

【3】アサーションで、小さな反撃を継続的に行う

加害者に対して、小さな反撃を継続的に行えば、パワハラは減らすことができます。

あなたに攻撃をすれば、自分も攻撃されることを、加害者が学習するからです。

逆にいえば、加害者が学習をするまで続ける必要があります。

1回や2回ではなく、またランダムでもなく、継続する必要があります。

しかしながら、大きな反撃をする必要はありません。

相手にとって「罰」となればよいため、それは小さいものでもよいのです。

たとえば、「そのような言い方をされると、悲しいです。」、「大声を出されると怖いです。」というような言葉を伝えるだけでも十分です。

【4】アサーションは弱者のための自己主張法

アサーションは、一般的には、”自分も他人も大切にする自己主張法”と呼ばれます。

しかし、歴史的には人権回復運動で広がった技術です。

差別を取り除くために、弱者が使用した自己主張の技術なのです。

アサーションは、弱者のための自己主張法だと、私は思っています。

だからこそ、職場内での弱者であるパワハラ被害者には、必須の技術だと思っています。

【5】アサーションの基本は、事実を述べること

アサーションの基本は、事実を述べることです。

事実は否定しにくいからです。

「今、〇○さんは、机を叩きました。」とあなたが言葉にしたとき、この言葉を否定するのは簡単なことではありません。「叩いたのではなくて、腕を降ろしただけ。」と言っても、それは単なる言い訳に聞こえます。

実際に起こった事実を否定するのは、簡単なことではないのです。また、周囲からの理解や賛同も得られやすくなります。

アサーションでは、この事実を述べることが基本となります。

【6】感情という主観的事実を述べる

アサーションでは、感情や気持ちを述べることも重視します。

私は、感情、気持ち、感じたことを「主観的事実」と呼んでいます。

あなたが「悲しい。」、「怒りを感じる」と言ったとき、それを否定することは困難です。

あなたの感情、気持ち、感じたことは、あなたに実際に生じたもので、さらにあなただけが分かるものだからです。

【7】客観的事実、主観的事実を述べる

どのような客観的事実が生じて、どのような感情・気持ちが生じたかを伝えると、相手は簡単には反論ができません。

客観的事実、主観的事実に対して反論をしようとすると、自分が言い訳をしているように聞こえるからです。

このような自己主張を使って反論をすることで、自分の状況を悪化させることなく、むしろ有利な状況を作り出しやすくなるのです。周囲の理解・賛同も得られやすくなる自己主張法が、アサーションなのです。

【8】アサーションを身に付ける

アサーションは、技術です。

そのため、身に付けるには練習が必要となります。

そのための練習法については、次の書籍で書きました。

 

『パワハラから抜け出す「自己主張」の技術: パワハラ被害者のためのアサーション』

 

興味がある方は、ぜひ一度お目通しいただきたいです。

アサーションを身に付けて、パワハラ被害から抜け出しましょう。

また、アサーションはどのような場面でも役立つ技術です。

言いにくいことを言うとき全般に、役立ちます。

ぜひ身に付けておいていただきたいです。

-職場いじめ・嫌がらせ・パワハラを克服する

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

no image

パワハラで辛いときに、思い出しておくべきこと

パワハラ被害を受けていると、 どんどんエネルギーを失われていきます。   日々のパワハラによる エネルギーの消耗をいかに減らし、 そして、いかに回復するか。     【1 …

no image

パワハラの証拠をとって通報をすれば、解決する?

パワハラに関するツイートを観ていると、やはりパワハラ被害者も認識の甘さを感じます。「解決」の定義にもよりますが、証拠を取って通報すれば解決するなんてことは、まずないです。訴えたら解決するなんてこともな …

no image

能力否定は、「精神的な攻撃」に該当するパワハラ

「無能」、「仕事ができない」など能力否定は、「精神的な攻撃」という類型のパワハラです。 厚生労働省は、パワハラについての定義を出すとともに、パワハラの類型を出しています。 その中で、「精神的な攻撃」の …

no image

経営者として、職場のパワハラ解決のためにするべきこと

経営者としてパワハラに困っているなら、「小さい指摘」をおすすめします。 パワハラ的行為がある都度に、「それはよくない」と軽くでも指摘するのです。 大切なことは放置しないことで、これは組織としても、法的 …

no image

動き続けなければ、現状から抜け出すことはできない。

動き続けなければ、現状を変えることはできません。   パワハラから抜け出すときも同じです。 常に動き続けることです。 そして、大切なことは、常に新しいことを 取り入れていくことです。 &nb …

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。