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職場いじめ・嫌がらせ・パワハラを克服する

退職を考えているパワハラ被害者は、同僚・顧客・取引先の心配をする必要はない。

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パワハラ被害に遭えば「辞めたい」と思うのは、自然なことです。

しかし誠実な人ほど、退職に踏み切ることができません。

同僚や顧客、取引先に、迷惑をかけたくないという思いがあるからです。

しかし、本来それは組織が考えるべきことです。組織がパワハラ問題解決に取り組み、あなたが「辞めたい」と思わないような環境を整えれば済むことだからです。

【1】パワハラ被害に遭えば「辞めたい」と思うのは自然

パワハラ被害に遭えば「辞めたい」と思うのは、自然なことです。

理不尽な目にあっている状況から自分を助けようとすることを、「逃げ」だと考える必要は全くありません。

あなたを不当に低く評価するような職場からは、抜け出してよいのです。

あなたは、あなたをもっとも高く評価してくれる職場にいるべきです。

「あかるい職場応援団」という厚労省が運営するサイトには、パワハラの定義や類型が書かれています。

あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-
あかるい職場応援団は職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)、いじめ・嫌がらせ問題の予防・解決に向けた情報提供のためのポータルサイトです。

ここに書かれている定義や類型に当てはまる言動を受けているなら、それはパワハラといえます。

あなたには、パワハラ被害を我慢する義務はありません。

あなたがパワハラ被害に遭っていて、辞めることができるなら、辞めてよいのです。

【2】誠実な人ほど、退職に躊躇してしまう

パワハラ被害に遭っていて、辞めることができるなら、辞めるほうがよいです。

しかし実際には誠実な人ほど、退職に躊躇してしまいます。

職場に残ることになる人々に、何かしらの影響が及ぶからです。あなたが退職することによって、他の人の業務量が増えてしまうのは、ほぼ確実でしょう。営業職や接客業なら、顧客に対して申し訳ない気持ちになることもあるでしょう。取引先との仕事が、まだ途中かもしれません。

誠実な人、真面目な人ほど、このような影響を考えてしまいます。

そのため、なかなか退職に踏み出すことができなくなりがちです。

【3】周囲への影響は、組織の責任

たしかに、あなたが退職すれば、職場・顧客・取引先に影響はあるかもしれません。

組織もあなたに対して「あなたが辞めると、仕事が回らなくなる」、「今している仕事はどうするのか」など、罪悪感を持たせようとしてくるかもしれません。

しかし、それはあなたが罪悪感を持つ必要はありません。

あなたが退職することで、職場・顧客・取引先が困るのであれば、あなたが「辞めたい」と思わないように、組織が動けばよいだけだからです。

パワハラ問題に向けて組織が取り得る行動は、たくさんあります。被害者の気持ちに寄り添った相談等の支援を行い、「パワハラは許さない」というメッセージを出し続け、事実調査を行い、加害者の処分を行うなど、あなたのために行動をすればよいのです。

あなたを高く評価していることを、組織が行動で示してくれれば、あなたも退職を思いとどまるかもしれません。

あなたが退職することで困るなら、組織はそれぐらいのことをするべきです。

また、あなたが退職して周囲に影響が起きてしまうとしたら、それも組織の責任です。退職に関する事項は、労働契約書の絶対的記載事項です。あらかじめ予測可能なのですから、影響が出ないように人員の余裕を作ったり、顧客対応・取引先対応を複数人で共有しておけばよいだけです。

組織の管理運営の問題であって、あなたが心配してあげる問題でもありません。

【4】退職できるなら、退職したほうがいい

パワハラ被害に遭っているなら、退職したほうがよいです。

もちろん、さまざまな事情で退職ができないことはあります。その場合は、別の方法を考えざるを得ません。

しかし、そのような事情がない場合は、退職すればよいのです。

組織には、あなたが退職しないように、あなたに働きかけるチャンスはいくらでもあります。

あなたが退職しても困らないように備える義務も、組織にあります。

組織は、あなたが退職することで組織に及ぶ悪影響を防ぐチャンスはいくらでもあるのです。

ですから、あなたが退職することによる不利益を、あなたが心配する必要はないのです。

職場に残ると同僚や、顧客、取引先などのことを心配して、退職を躊躇しないでください。

あなたが最も評価される場所に移動しましょう。そしてあなたの本領を発揮してください。

それが社会のためにもなります。

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