あなたがどれだけ、
顧客にとって有益なことを情報発信していても、
それだけでは顧客には届きません。
あなたが発信した情報を、受け取ってもらう必要があるのです。
受けとられない情報は、顧客にとって存在しないのと同じです。
それは、あなたにとっても、顧客にとっても、不幸なことです。
だからと言って、きっとあなたは、
ダイレクトメールなどの大袈裟な情報発信は嫌いでしょう。
ですので、どうやったら大袈裟なタイトルを使わずに、
発信した情報を受け取ってもらえるかについて、
書いてみたいと思います。
【1】顧客対象は、なぜ記事を読むのか
情報発信の1つの形態として、ブログを取り上げましょう。
ブログを例にとったとき、まず、あなたに考えてほしいのは、
顧客対象がなぜ、あなたの記事を読むのか、です。
それには様々な理由が考えられます。
たとえば、この記事でしたら
非営利活動をしていて、
それおもっと広めたいと思っている可能性が高いでしょう。
なぜなら、そういうタイトルだからです。
では、なぜ読みたくなったのでしょうか?
この疑問に答えるのが、「関心」です。
【2】関心から価値が生まれる
西條剛央先生が、価値の原理と呼ぶものがあります。
「すべての価値は、欲望や関心、目的といっ たことと相関的に(応じて)立ち現れる」
https://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/32706/1/WasedaKokusaiKeieiKenkyu_42_Saijo.pdf
少し難しい書き方をされていますが、書かれている内容はシンプルです。
欲望・関心・目的に適うから、価値を感じるということです。
あなたが書いた記事に読む価値がありそうだと感じてもらうには、
その記事を、顧客の欲望・関心・目的に合わせる必要があるということです。
顧客がどんな欲望を持っているか、
顧客が何に関心を持っているか、
顧客は何を目的にしているのか、
これらを考えて、これらに適う形で情報発信をしなければ、
顧客は情報に価値を感じてくれないということです。
【3】顧客の関心は、どこにあるか
では、あなたの顧客の関心はどこにあるのでしょうか。
言い換えれば、顧客が気になっていることは何でしょうか?
たとえば、私はパワハラ問題に強い関心を持っていて、
Googleアラートというサービスを使って情報収集もしていますが、
多くの人は、「パワハラ」に、ここまで強い関心は持っていないでしょう。
たとえば、私は「はるかぜちゃん」と呼ばれる声優さんの、
Twitterをフォローしていますが、
多くの人は、そもそも誰だか知らないでしょう。(いじめ問題で有名な方です。)
あなたがしていることがどれだけ素晴らしくても、
私の関心のアンテナに引っかからない限り、
私があなたの記事を観ることはないわけです。
反対に、あなたがパワハラについての記事を書き、
それがGoogleアラートで流れてきたり、
Twitterで流れてきたら、きっと私は読むでしょう。
【4】顧客対象が関心を持つことをテーマにする
顧客にあなたが書いた記事を読んでもらうには、
顧客対象の関心に適うものである必要があるのです。
たとえば、あなたが「子ども食堂」を広めたいと考えているとします。
そうしたら、「子ども食堂」というものをテーマにするのではなくて、
大人には、「子どもに、おいしい食事を作ってあげよう」と呼びかけるほうがよいでしょう。
また、子どもには「おいしいおやつを一緒につくって食べよう」と呼びかけるほうがよいでしょう。
顧客対象が何に関心を持つかを考えて、
その関心を満たす手段として、あなたが提供するサービスを位置づけるのです。
特に「いい人」ほど、自分たちが提供するサービスの価値を
そのまま伝えようとしてしまいます。
「これはいいものです」と言いたくなるのです。
でも、その伝え方で、関心を持つ人はほとんどいません。
伝えたい相手が関心に合わせて、情報発信をしていきましょう。
そうすることで、相手は、自分の関心に応じた価値を、
あなたの情報の中に見つけてくれます。
せっかくよいことをしているのですから、
あなたが発信したい情報は、
相手の関心のあることに合わせて、
発信してくださいね。