アサーション(またはアサーティブ・コミュニケーション)と呼ばれる自己主張法があります。
アサーションは、攻撃的にも、受動的にもならない、建設的な自己主張法です。
アサーションを身に付けることで、自己肯定感を高めやすくなりますので、パワハラ・職場モラハラを受けている人には、ぜひ身に付けてほしい技術です。
参考文献
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【1】アサーションとは何か?
アサーションは、攻撃的にも、受動的にもならずに、建設的に自己主張する方法です。
たとえば、待ち合わせをしていて、約束の時間になっても相手が来ない。
そのときに攻撃的な人はは、「早く来いよ!」と、メールをするかもしれません。
受身的な人は、何もせずに我慢して待つでしょう。
では、建設的な人はどうするかと言えば「待ち合わせのお時間ですが、どうされましたか?もし、30分以上遅れそうな場合は、次の予定がありますのでご予約の変更をお願いしてもよろしいでしょうか?」のように言うかもしれません。
アサーティブなコミュニケーションでは、相手の状況にも配慮しつつ、自分の気持ちにも正直に自己主張をするのです。
【2】アサーションは、セルフイメージが高い人のコミュニケーション方法
アサーションは、セルフイメージが高い人の自己主張法とも言えます。
自分を大切にしつつ、相手も大切にしている人は、どうやって自己主張をするのかを、示しているのです。
これはつまり、自分のセルフイメージも下げずに、相手のセルフイメージも下げない自己主張の方法です。
【3】アサーションの基本
アサーションは、大変奥が深い技術です。
ですが、次の2つを常に念頭に置けば、応用が効きやすいでしょう。
- 事実を述べること
- 提案をすること
事実には客観的な事実と、主観的な事実があります。
客観的な事実というのは、自分以外の人でも、五感で感じられることのことです。
「待ち合わせの時間はAM10:00で、今は10:30です。」
「あなたは今、『お前』と言いました。」
これが客観的事実です。
そして、主観的事実というのは、あなたの気持ちのことです。
「悲しいです。」「低く扱われているように感じます。」というようなことです。
そして、それを踏まえた上で、あなたからの提案をします。
あなたが、相手にどうしてほしいのかを伝えるのです。
これはつまりは、あなたの主観的事実でもあります。
たとえば、パワハラ加害者から「お前は本当に無能だな」と言われたときを考えましょう。
このときアサーティブな対応としては、次のようなことがあります。
「先ほどあなたが『お前は本当に無能だな』とおっしゃいました。そのように言われると、傷つきますし、腹が立ちます。『お前』、『無能』という言葉を使うのはパワハラに該当すると思いますので、やめていただけますか?」
【4】あなたの気持ち、感情を言語化する
上記のような自己主張のポイントとなるのは、あなたの気持ちや感情を言語化することです。
嬉しい、悲しい、腹が立つなど、あなたの主観を伝えることができるかどうかが、ポイントです。
私達は、ネガティブな感情を言語化することに、慣れていません。
ですから、どうしてもネガティブな感情を言語化することに躊躇してしまいます。
ですが、嫌なことは嫌だといってよいのですし、悲しいなら悲しいと言えばよいのです。
不安なら、不安だと言えばよいのです。
たしかに簡単なことではありませんが、これができることで大きく自己肯定感が高まります。
ですから、ぜひ恐怖を抱えながらも、少しずつ挑戦してみてください。
また、できれば先ほど挙げた本を読んでいただいて、アサーションをしっかりと身に付けてください。
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