育児書の「叱らない子育て」をするのは実はキケン…!な理由
書店に行くと“叱らない子育て”“子どもを褒めて育てましょう”系の書籍がこれでもかというほどズラリと……….≪続きを読む≫
元旦だというのに灯油が切れてしまい、
一瞬、今日はストーブなしで1日を過ごすのか、(スタンドが休みの可能性が大)
と不安になった私です。
【理論編】
とりあげたニュースは、叱らない子育ては危険だというものです。
あなたは熱心な教育者だから感情的になっていいんだよ、というのが趣旨です。
しかし、新年最初に書いておきましょう。
叱らない子育てはキケン!は、キケンです。
情動記憶と呼ばれるものがあります。
強い情動が伴った記憶のことです。
この情動記憶が、人の行動に大きく作用します。
私は小さい頃に「しっかりしゃべりなさい!」と怒られた記憶が強く残っているのですが、
それ以来、「自分はしっかりとしゃべれてないんだ」という意識が強くなって、
今でもその想いは消えていません。
簡単に言えば、トラウマになっています。
このおかげで、人前で話すのがとても苦労しました。
ありとあらゆるトラウマ、恐怖症は、情動記憶に基づくものです。
つまり、トラウマは情動記憶の一種です。
強い情動が一緒になってフラッシュバックするのをトラウマ、
それが無自覚なものをトラウマと呼ばないだけです。
つまりは程度の問題であって、法律的に言えば、
傷ができたら傷害、至らなかったら暴行と呼ぶようなものです。
感情的にならないと、伝わらないということも書いてありますが、
感情的になったとき伝わるのは、その感情であって、内容ではありません。
あなたも誰かに怒られた経験を思い出してみてください。
何に怒られたのかを思い出せるでしょうか。
ほとんどの場合は、思い出すことができないのです。
それなのに、自分の行動選択に影響をしている。
これが情動記憶です。
怖くないですか?
ちなみに、心理学的に怒りの最悪の発散方法は、その場で怒ることです。
心理学的にも、怒りの持続時間が、急激に増えることがわかっています。
つまり、怒れば怒るほど、怒りはエスカレートしていくわけです。
当たり前ですね。
感情は人間に備わった仕組みの1つであり、感情が生じないことはありえません。
だから、あとはどこで発散するかです。
子供に対してイライラしたら、外に出て、木でも蹴ればいいじゃないですか。
家の中にある洋服を、壁に向かって投げつければいいじゃないですか。
冗談みたいですが、ぬいぐるみやふとんを殴っているほうが、よほどいいですよ。
木を蹴りに行こうと考えているうちに、少しは冷静になれます。
もちろん、子供が見ていないところで、ですよ。
木を蹴ったり、ぬいぐるみを殴るより、
子供にトラウマを負わせるほうが、大人としてよほど恥ずかしい行為だと思います。
感情的になったら、適切に発散して、
それから「自分らしくなかったな。」でいいんです。
「感情的になるなんて、すばらしい教育者である私にふさわしくない」
そう考えれば、自己嫌悪に陥ることもないですよ。
【実践編】
1 教育者として、自分が有りたい姿をイメージしてください。
2 そのイメージにそぐわない状態には「自分らしくない。次はこうしよう。」と心の中で唱えるようにしてください。
3 そのイメージにそう状態には、「さすが私だ。」と心の中で唱えましょう。