会社を辞めたい理由は、
多くの場合は、そうしないと心身を健康に立ててないから。
一方で、定期収入を得るためには、
会社勤務を続けなければなりません。
このジレンマを、
制約理論(TOC)では、「クラウド」という図を使って表現します。
ジレンマを解消する方法を、いくつか考えることができます。
図の矢印は、論理的なつながりを表現するものですが、
このつながりを見ながら、自問してみるのです。
1 会社勤務を続けながら、心身を健康に保つ方法はないでしょうか。
3 心身を健康に保ちながら、定期的収入を得る方法はないでしょうか。
4 会社を辞めるのと、会社を続けるのを両立させる方法はないでしょうか。
次回は、これについて、1つ1つ考えていきましょう。
■会社勤務を続けながら、心身を健康に保つ方法
最初に考えるのは、
会社勤務を続けながら、心身を健康に保つ方法でしょう。
つまり、職場の環境がよくなれば、
辞めなくても済むはずだ、という考えですね。
これには、いくつかの方法が考えられます。
たとえば、人間関係の悩みで会社を辞めたいと思っているなら、
”コミュニケーション能力を改善して、人間関係をよくする”
が、最初に思いつくのかもしれません。
他にも、私がおすすめな方法としては、
セルフトークのコントロールがあります。
このセルフトークのコントロールは、
コミュニケーションの改善手法ではなくて、
心が傷つかないための手法、または心の回復を早める手法です。
そのため、アサーションとセルフトークのコントロールは、両立する手法です。
ですから、余裕があれば、同時に学んで使っていくのがよいでしょう。
もし、パワハラ・モラハラ・セクハラなどが受けているなら、
証拠をしっかりと集めて、
そいつを撃退するという方法もあるかもしれません。
これは、あいつさえいなければ、というときに使える手法でしょう。
しかし、私は行政書士ですが、この方法はおすすめしません。
当たり前ですが、
そんなことをすればあなたの居場所がなくなるからです。
会社内部にいる状態で、法的手段を使うのは、
多くの場合は、ただただあなたの立場を悪くするだけです。
法的手段を取るというのは、相手にケンカを売るわけですから、
辞める覚悟がなければ、使えないものです。
他にも、有給休暇を取るとか、職場改善の要望を出すとか、
いろいろ考えられる方法はありますが、
きっとみなさんはすでにされていることでしょう。
ですから、きっとみなさんが知らない手法である、
アサーションとセルフトークのコントロールについて、
ご紹介したいと思います。
■アサーションとは
コミュニケーション能力の改善法として、
私がおすすめなものが、アサーションというものです。
これは、とても奥が深いのですが、
基本的な手法をお伝えすれば、「事実を述べること。」です。
たとえば、有給休暇を取りたいときに、
「大変申し上げにくいのですが、
○月○日に、有給休暇を取りたいと思っているのですが、
可能でしょうか。
○○という資格試験があって受けたいと思っているためです。」
というような言い方です。
申し上げにくいと思っていること、
有給休暇を取りたいと思っていること、
資格試験があること、
これらは全部事実です。
Iメッセージという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
このIメッセージも、アサーティブコミュニケーションの1つです。
あなたが心の中で感じている事実を言葉にすれば、
いわゆるIメッセージとなります。
その本質的な部分は、事実であることだと私は思っています。
念のため、書いておきますが、
思っていることすべてを言葉にする必要はありません。
そうではなくて、
言葉にするときは、事実だけを述べるようにする、
という考えを持つことが大切なことです。
アサーションは学べば奥が深いですし、
歴史的背景なども学ぶと、
よりいっそう好きなること間違いなしです。
ですから、興味がある人はぜひ学んでみて下さい。
ただ、どうしても限界はあります。
なぜなら、コミュニケーションには相手がいるからです。
私は実際に、「この性悪女が!」と面と向かって言われた女性を知っていますし、
私自身も、「お前は性格が悪い。」と言われたことがあります。
こういう人相手には、どんなコミュニケーション手法を使おうが、無駄です。
そのため、相手が「普通以下」の人の場合は、
コミュニケーション手法でなんとかなると考えるのは、
かなり厳しいでしょう。
そうなると、会社勤務を続けながら心身を健康に保つには、
違う方法も知っておく必要があります。
私が一貫しておすすめしているのは、
セルフトークのコントロール、という手法です。
少し長くなったので、
セルフトークのコントロールについては、
別記事にすることにします。
セルフトークのコントロールを身に付けると、
心がかなり楽になりますよ。