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価値の原理(西條剛央先生)と、バリュー・プロポジション

投稿日:2017年2月15日 更新日:

私は、バリュー・プロポジションというものを大切にします。

 

バリュー・プロポジションとは、次の3つを満たすものです。

  1. 自社が提供できる価値
  2. 顧客が望んでいる価値
  3. 競合他社が提供できない価値

 

ただ、この場合の価値というのは、顧客にとっての価値です。

顧客にとって価値あるもののうち、

自社が提供できて、競合他社が提供できないものを言います。

 

自社が価値あるものだと感じるものではありません。

顧客にとっての価値を考えることが大切です。

価値は、相対的に立ち現れるからです。

Value InvestingCreative Commons License CafeCredit.com via Compfight

【1】西條剛央先生の、「価値の原理」

西條先生は、「価値の原理」を、次のように定義されています。

《「すべての価値は、欲望や関心、目的といったことと相関的に(応じて)立ち現れる」》

 

《ここであらためて価値を定義すれば、「価値」とは「欲望や関心、目的に応じて(相関的に)立ち現れる良し悪しに関する意味」ということになる。》

(西條剛央 『構造構成的組織行動論の構想― 人はなぜ不合理な行動をするのか? ―』から引用)

https://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/32706/1/WasedaKokusaiKeieiKenkyu_42_Saijo.pdf)

 

自社にとって価値あるものであっても、

それが必ずしも顧客にとって価値あるものとは限りません。

 

同時に、顧客にとって価値あるものでも、

自社がそれに価値を見出していない場合もあるわけです。

 

【2】バリュー・プロポジションの考え方

「価値の原理」を踏まえて、

バリュー・プロポジションを考えてみましょう。

 

もし、上記の3つを満たすならば、

顧客はそれに価値を見出しており、

かつ、あなたから購入するしかないのです。

 

顧客は、自分の「欲望・関心・目的」を満たすために、

あなたから製品・サービスを購入するしかないのですから、

あなたの製品・サービスの価値は、最大限に高まるのです。

 

【3】顧客の「欲望・関心・目的」を考えることの重要性

事業の目的は、ドラッカーが言うとおり「顧客の創造」です。

そのためには、顧客に価値を提供する必要があります。

そして、顧客が価値を見出すものは、顧客の「欲望・関心・目的」に適うものです。

では、どうすれば、顧客の「欲望・関心・目的」を把握できるのでしょうか。

これに役立つの「契機相関性」という考え方です。

【4】関心は、契機(きっかけ)から生まれる。

「欲望・関心・目的」は、契機(きっかけ)から生まれます。(「契機相関性」 西條剛央)

顧客は何かしらの契機(きっかけ)に応じて、関心を持ち、その関心に応じて価値を見出します。

3月14日はホワイトデーですが、これがきっかけで普段は意識しないマシュマロに関心が生じて、そこからマシュマロに価値を見出すようになります。

パワハラ被害を受けたことがきっかけで、その対処法に関心が生まれて、その対処法が書かれている記事やYoutubeに価値を見出すようになります。

このように、顧客は何かしらの契機(きっかけ)によって関心が生じ、その関心に応じて価値を見出しています。

だからこそ、価値提供をするときには、顧客の契機(きっかけ)を正確に把握することが重要となるのです。

【5】価値が見出されていないなら、状況把握を間違えている

顧客にとって価値あるものとは、欲望・関心・目的を満たすものです。

そして、その欲望・関心・目的は、契機(きっかけ)によって生じます。

そのため、もし顧客が価値を見出してくれないのだとしたら、そこに関心が生じていないということです。さらに言うと、その関心を生じさせる契機(きっかけ)がないということです。

つまりは、顧客の状況把握が間違っているということになります。顧客がどのような体験をしているのかを理解できていない、または、その体験からどのような欲望・関心・目的が生じているのかを理解できていないということになります。

顧客の具体的な経験を知れば知るほど、そこから生じる欲望・関心・目的は明確に分かるようになります。よって、もし価値を見出されていないなら、契機(きっかけ)の状況把握が間違っていると思ってよいでしょう。

【6】高いゴールが必要

反対から言えば、顧客の契機、欲望・関心・目的を把握さえすれば、価値を作り出すことができるということです。

詐欺は、この「契機(きっかけ)」→「欲望・関心・目的」→「価値」という流れを、利用しています。たとえば、「還付金がある」という言葉をきっかけにして、金銭への欲望を生じさせ、そこから詐欺グループの言う虚偽の手続きについて価値を生じさせています。偽装請負などをさせる会社なども「正社員募集」という広告をきっかけに集まった人に対して「正社員は決定したので、請負契約ならできる」と伝えて関心を生じさせ、実質的には雇用契約であるのに請負契約を結ばせます。もともとなかった欲望・関心・目的を、契機を作り出すことによって生み出しているのです。

だからこそ、私達には高いゴールが必要です。

 

あなたの目的が「お金儲け」だけなら、

あなたは顧客の「欲望・関心・目的」を、悪用するでしょう。

 

あなたの目的が「社会貢献」なら、

あなたは顧客の「欲望・関心・目的」に沿いながら、

あなたの製品・サービスを勧めるでしょう。

 

最終的には、

あなたが顧客をどこに連れて行きたいかが

やはり大切となります。

 

顧客の「欲望・関心・目的」を無視して、事業をすることはできません。

しかし、顧客の「欲望・関心・目的」を悪用してもいけません。

 

顧客の「欲望・関心・目的」を高いレベルで叶えられるような手伝いをしてください。

 

パワハラで辛い思いをされたあなたなら、

きっとできるはずです。

-社会貢献マーケティング

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