パワハラの被害は、決して嬉しいものではありません。
受けなくても済むなら、受けないほうがよいに決まっています。
しかし、その被害経験を、副業・起業に活用することはできます。
被害経験を最大限に活用することで、パワハラから脱出しやすくなるということです。
TraumaAndDissociation via Compfight
【1】副業・起業の観点から見た、「逆境」の価値
先ほども書いたとおり、パワハラ被害を受けずに済むなら、それが一番です。
ですが、その被害経験は、副業・起業という観点から役立てることはできます。
パワハラ被害を受けている現状は、かなりの逆境です。
日常が一気に崩れ落ちていき、精神的にも身体的にもギリギリの生活を送ります。
これは、私もパワハラ被害経験者ですから、よく知っています。
しかし、だからこそ、あなた個人に関心を持ってもらえるのです。
あなたがなぜ、そのような副業をしようと思ったのか。
あなたがなぜ、起業をしようと思ったのか。
あなたの人となりに対して、関心を払っていただけるようになります。
【2】「あなた」に関心を払っていただくことの大切さ
人は、通常、自分が経験したことの範囲内で関心を持ちます。
今、自分がパワハラを受けているなら、どうやったらパワハラをストップさせられるかに関心を持ちます。
ですから、「パワハラをストップさせる方法」という記事があれば、きっと読むでしょう。
しかし、その情報発信者に対して、関心を寄せるとは限りません。
顧客の関心は情報にあるのであって、「あなた」という人ではないのです。
この場合、その顧客から依頼を得られることはありません。
私は、パワハラ被害を受けていたとき、いち早く脱出するために、たくさんの情報収集をしました。
そのときにたくさんのサイトを見ましたが、最終的にはやはり「人となり」が分かる人にだけコンタクトを取っています。
本を出版されている方であったり、動画を出されている方であったり、です。
単なる情報発信をしているだけの人には、コンタクトを取ろうという気持ちさえ起きないのです。
【3】逆境の開示が、あなた個人への関心を生み出す
では、どうすればあなたの人となりに興味を持っていただけるかと言えば、それが逆境の開示なのです。
自分のことについて話すことを自己開示と言います。
この自己開示をすることによって、顧客との間で心の交流が始まることは心理学的にもわかっています。
ただ、その中でも大切となるのが弱みの開示なのです。
あなたがどれほどの逆境にいるのかを書くと、顧客はあなたを「人」として認識するのです。
そして、あなたの逆境に共感してくれるでしょう。
ただし、この開示は、あなたの不幸を顧客に主張するために書くものではありません。
あなたという個人に関心を持っていただけるように書くものです。
ですから、加害者個人の名前を出したり、ただ愚痴を書くのとは違います。
【4】あなたの経験を、適度に書く
顧客が関心を持つであろう情報を書いていくことは大切です。
ですが、その中に「あなた」という個人も書いていくことも大切です。
本当に少しでもよいので、あなたの人となりが分かることを書くのです。
これは、あなた自身を守ることにもつながります。
私自身も何度もそういう目に遭っていますが、善意を悪用されるようになるのです。
善意で無料で相談に乗っているのに、まったく感謝されないということが起きます。
これは、自分が「情報発信者」として扱われていなかったのです。
「人」として扱われていなかった、とも言えます。
しかし、自分の経験を適度に書いていくと、そういうものは減ります。
むしろ、最初から親しみがこもったメール等が届くようになるのです。
ですから、顧客が関心を持つであろう情報を書きながらも、適度にあなた個人の情報も書いていきましょう。
そうすることで、その情報についても信ぴょう性が増しますし、あなたという個人にも関心をもっていただきやすくなります。
それは、結果的にあなた自身を守ることにもつながります。
あなたの逆境を、少しずつ、書いていきましょう。