パワハラから抜け出すには、思考力をあえて落とす必要があります。
思考力を落とさないと、解決策を実行に移せないからです。
【1】思考力が高いと、解決策を実行に移せない
脳には「休止・計画モード」と「闘争・逃走モード」の2つがあります。
「休止・計画モード」は副交感神経優位のリラックス状態で、思考するための脳のモードです。
一方で「闘争・逃走モード」は交感神経優位の緊張状態で、行動するための脳のモードです。
交感神経と副交感神経は、どちらか一方が優位な状態になります。
思考力と行動力は、相反するものなのです。
思考力が高い状態では、解決策を実行に移すことができないということです。
【2】思考力が高いと、不安が先に立つ
パワハラを解決するには、もちろん、思考することが大切です。
目的と状況を踏まえて解決法を見つけ出すには、思考しなければなりません。
最悪の事態を想定し、それを回避する方法を考える必要があります。最悪の事態が生じた場合の回復方法も考えておく必要があります。
しかし、それらが見つかったあとには、思考力は意図的に落とす必要があります。
思考力が高い状態では、不安が先に立つからです。
不安が高まれば高まるほど、解決策を実行に移すのが困難になります。
【3】解決策を実行に移すために、あえて思考力を落とす
解決策を実行に移すときは、あえて思考力を落としましょう。
視野を狭くして、不安には目をつぶりましょう。
計画を実行に移すことに集中するのです。
行動することに集中してください。
解決策を実行に移すことを阻む、心の中の声には耳をかさないようにしましょう。
意図的に思考力を落とさない限り、パワハラの解決策を実行に移すことはできません。
もしあなたが、不安や恐怖に縛られて解決策を実行に移せないなら、意図的に思考力を下げてください。他者から命令されたとおりに動くかのように、自分から自分に出した命令に従うようにしてください。
パワハラを解決するには、最終的には行動が必要です。行動を起こさないかぎり、解決はありません。
解決策を行動に移せないなら、頭を使いすぎているのです。
頭を働かせることを止めましょう。ただ思いついた解決策を実行に移すことだけを、考えてみてください。