パワハラ・職場モラハラの被害者が、
普通に相談をすると、
ほぼ間違いない「あなたにも責任がある」と言われます。
このように言われると、被害者は大きなショックを受けます。
「二次被害」と呼ばれるものです。
誰にも相談できない気持ちになり、
それがきっかけで、心が折れてしまうことも
残念ながら良くあることなのです。
では、どうすれば、
二次被害に遭わずに相談ができるのでしょうか?
【1】パワハラは理解されていない。
パワハラは、そもそも理解されていません。
殴ったり、蹴ったり、暴言を吐くなど、
分かりやすいものだけがパワハラだと思われています。
嫌味、悪口、陰口、無視などの間接的なものも、
パワハラだと分かっている人は、ほとんどいません。
そして、そのような小さな攻撃が積み重なって、
1つの大きな攻撃となっていることも、
一般の人はわかっていません。
パワハラの定義も、
パワハラの実態も、
パワハラが心身に与える影響の強さも、
何もわかっていないのです。
【2】先に伝えておくことが大切。
一般の方に、パワハラについて相談するときは、
先にあなたが不安に思うことを、伝えておくことが大切です。
たとえば、次のような言い方があります。
「今から言うことは、本当に些細なことで、
『そんなこと気にするな』って言いたくなると思うけれど、
これが毎日毎日繰り返されて、もう会社に行きたくないぐらいだから、
まずは話だけでも聞いてほしい」
あなたが何を不安に思い、
何に恐怖を感じていて、
だからこそ、相談相手に何を求めているのか、を
伝えるのです。
【3】別の人に相談しよう
もし、上記のように伝えても、
「あなたが悪い」と言ってくるなら、
別の人に相談しましょう。
「あなたが悪い」と言われた上で、
他の人に相談するのは怖いと思います。
ですが、パワハラを解決するには、
どうしても、あなたを支えてくれる仲間が必要です。
そのときは、
「以前、別の人に相談したのだけれど、
『あなたが悪い』と言われてショックだった。
あなたも、私が悪いと思うかもしれないけれど、
まずはただ、話を聞いてほしい」と、伝えましょう。
【4】パワハラに理解のある人に相談しよう。
パワハラ被害者の気持ちは、
やはり被害経験者でないと分からないと思います。
これはカウンセラー・コーチ・弁護士・社労士であっても同じで、
被害経験がない人は、どうしてもわからない部分があります。
ですから、話を聞いてほしいときは、
同じような被害に遭っている人にするとよいでしょう。
被害に遭ったことがない人に相談すると、
二次被害に遭う可能性が高くなりますから、
相談の仕方は注意しましょうね。