久しぶりに商品設計の話です。
これは、あなたがコーチとして活躍していただくために、
どうやってサービスを作っていくか、という部分の話です。
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これまでに、
顧客が抱える根本問題を特定し、
そのための解決策の方向を考え、
解決策が生み出す可能性がある副作用を考え、予防策を考えました。
そして、その解決策を現実にするために、
克服すべき障害をピックアップして、
中間目標を設定しました。
これにより、あなたは、
顧客がまず最初に達成すべき中間目標を明らかにできました。
言い換えると、「あなたが最初に行くべき場所はここです。」と、
クライアントに伝えることができるようなったわけです。
ここからが、やっと、今回の本題です。
問題は、最初の中間地点まで、
どうやってクライアントを導くか、です。
もっと根本的なことを言えば、
どうやったら、クライアントがその中間地点に行けると、
信じてもらえるか、です。
あなたのサービスを購入することで、
クライアントが最初の中間地点まで行けることを、
あなたは納得いただく必要があります。
このために使うのが、TOC(制約理論)の移行ツリーです。
移行ツリーでは、3つをセットに考えます。
1 現状
2 目的
3 方法
現状と目的を考えることで、方法が決まります。
たとえば、今、あなたが、子供がいじめを受けて困っているお母さんに対して、
カウンセリングをしているとします。
そうしたときに、たとえば最初の中間目標が、
「教師を味方にする」だとしたら、
そのための方法を示すわけです。
これは、現状・目的・方法をセットに考えると、次のようになります。
現状:子供がいじめにあっていて困っている
目的:担任を味方にする。
方法:被害事実の文章にして、証拠を添えて、
ただ、我が子に注意していただけるように、教師にお願いにいく。
この1セットの行動をとると、新しい現状が生まれます。
たとえば、「担任が、いじめの状況を把握して、我が子の味方になる。」となるかもしれません。
そうしたら、次の目的は「我が子が、安心して登校できる状況をつくる。」となるかもしれません。
現状:担任が、いじめの状況を把握して、我が子に注意してくれる。
目的:我が子が、安心して登校できる状況を作る。
方法:1日に数回、加害者の前で、担任が我が子に、1回は声をかけてくれるようにする。
こういう風に、現状・目的・方法を1セットにして考えて、
ステップを示していきます。
そうすることで、ステップを踏めば、確かに最終目標が達成できると、
クライアントに信じていただくことができるようになるのです。
もちろん、実際の計画プランはこれほど簡単には進まず、
試行錯誤となります。
ですが、現状・目的・方法を1セットで考えることが、
そのプランのリアリティを上げることを、
ご理解いただけたら嬉しいなと思います。
なお、私のマーケティングについての、
基本的な考え方はこちらに書かれています。
もしよろしければご覧ください。