【理論編】
パワハラ・職場いじめ・職場でのモラハラで、
トラウマを抱えてしまう場合があります。
このトラウマの解消に向けて、
さまざまなセラピーがあります。
その基本となるのが、暴露法です。
簡単に言えば、
安全な状況で、その記憶に何度もアクセスすることで、
脳に、その記憶を思い出しても安心だと教える技術です。
たとえば、ヘビ嫌いを治したいとき、
最初はヘビのおもちゃを見ることから始める。
そして、ヘビのおもちゃを手に取ってみる、
次に、たとえば本物のヘビの写真をみてみる。
このようにして、少しずつ慣らしていく。
すると、恐怖感情が少しずつ弱まり、
最終的には怖くなくなるわけです。
この暴露法はとても有効です。
ただ、本来は、恐怖を直視する必要がないのです。
脳は、ゴールを設定すると、
ゴール達成のために、情報を勝手に整理します。
たとえば、テレビで冒険家をみて、冒険家に憧れて、
なりたくて仕方がない、という状況になれば、
自然とヘビ嫌いはなくなります。
『glee』というアメリカの人気ドラマの中で、
潔癖症の女性がいるのですが、
その女性は、自分が好きな男性には、触れることができます。
もちろん、これはドラマの設定ですが、
本当にそのようなことが起きるのが、脳です。
トラウマを克服したいときも考え方は同じです。
本来は、トラウマを思い出す必要がない。
自分が達成したいと思うゴールに向かうときに、
トラウマが障害となれば、
トラウマは自然と思い出さなくなります。
もちろん、セラピーを受ける必要がないというわけではありません。
私も、うつ病治療中のクライアントの場合は、
絶対に医師の指示には従うように伝えます。
治療は治療として必要です。
ただ、それでは十分ではない。
治った後にどうするかがないと、
やはり治療は進みにくいのです。
セラピーを受けながら、同時に、
ゴール設定をしておくことで、
相乗効果が生まれるということです。
ゴールを設定しておきましょう。
トラウマを克服して何をしたいかを、
少しだけ、考えてみましょう。
【実践編】
1 トラウマを克服したら何をしたいかを、イメージしましょう。
2 そのイメージを楽しみましょう。楽しくないなら、イメージしなくても大丈夫です。