コーチングでは、ゴールを設定します。
ゴールというのは、
「現状維持では達成できないけれど、
絶対に達成したいこと」です。
今のままでは達成できないけれど、達成したい。
そして、達成できるという自信があって、
ゴールと現状のギャップを認識すると、
人は、そのギャップを埋めようと行動を始めます。
無意識の注意が、ゴールに近づくことに向いているので、
自然とゴールに関する情報が集まってくるようになります。
たとえば、ミスチルファンは、ミスチルの情報を集めようとしなくても、
勝手に集まってくるようになります。
自然とその情報に反応するのです。
注意がゴールに向く結果、
ゴールから遠ざかる情報については、
無意識が自然と集めなくなります。
勝手にシャットアウトしてくれるようになるのです。
そうすると、自分が認識する情報が、
ゴールに関係するものだけになっていきます。
退職を考えていたら、
いつも退職に関する情報が自然と集まってきて、
逆に仕事を続けることについての情報が、集まらなくなるのです。
これは無意識によって行われる情報の選別ですが、
その結果、ゴールを達成する方法が、自然と見えてくるようになります。
今まで気づかなかった情報が、バッと見えるようになるのです。
見つからなかったメガネが、実は目の前にあったことに気づくようなものです。
このようにして新しい情報が見え始め、
新しい方法を発見し、
逆に関係のない情報がどんどんそぎ落とされる結果、
自分がどんどん、ゴール基準で物事を考えるようになります。
音楽家がなんでも音楽に結び付けてしまうように、
ゴールを基準として、物事の価値をはかるようになります。
この価値体系ができあがると、記憶さえ変わります。
過去の悲しい出来事も、思い出さなくなります。
これは抑圧ではなくて、単に重要でなくなるのです。
私達が、横断歩道の縞々の数を覚えないように、
単に重要でないから、記憶に留めなくなります。
つまり、私たちはわざわざ、過去の記憶を思い出す必要はありません。
ゴールを設定して、そのゴール達成に向けて行動を起こすことで、
ゴール達成の重要性を高めていくことによって、
不要な記憶は思い出さなくなり、
思い出すとしてもむしろ学びの経験として、
思い出すようになります。
ですから、今、辛くても、
何かゴールを設定して、
その達成に向けて動きましょう。
過去を振り返る必要はありません。
ゴールを設定しましょう。