パリで同時多発テロがありました。
このようなときに役立つ心理学があります。
クライシスサイコロジーと呼ばれる分野です。
私達は、危機には「闘争か逃走か」と呼ばれる心理状態に陥ります。
これは、簡単に言えば感情が優位になっている状態です。
この感情優位の状態では、人は行動を取りたがります。
行動を起こすことで、不安を減らすことができるからです。
クライシスサイコロジーの分野では、「人間は危機にはシンボリックな行動を起こす」と言われます。
今回もFB上で、プロフィールの変更など、さまざまな行動が行われました。
人間は不安になると、何かしらの行動を起こしたいのです。
そうすることで、私達は不安を減らすることができるからです。
しかし、実際に「闘争か逃走か」から逃れるには、行動では弱いです。
理性優位の状態にするほうが、よほど効果があります。
感情と理性は、相反するものです。
感情優位のときは、理性が優位ではなく、
理性優位のときは、感情優位ではないのです。
理性優位にするためにはどうすればどうすればよいか。
少しだけ抽象的に考えることです。
「フランスでの同時多発テロ」を「テロ」の1つとして捉える、
「テロ」を暴力の1つとして捉える、のように少しだけ抽象的に捉えるようにするのです。
物事を抽象的に捉えるには、理性を使わざるを得ないからです。
他にも理性を使えばよいので、いろいろな方法はあります。
今回のテロを起こしたとされる組織の意図について、分析することも良い方法です。
理性的に考えることができれば、それでよいのです。
これはいじめ・嫌がらせ被害の、影響を弱めるためにも使えます。
感情を抑えたいときは、少しだけ抽象的に考えるようにしてみてください。
そうすることで、理性が働き、感情は抑えられます。
危機に陥ったとき、冷静になろうとしても難しい。
ですから、強制的に理性を働かせるために、理性が働かざるを得ないようにするのです。
そのための方法が抽象的に考えること、です。
そして、できれば、毎日物事を抽象的に考えるようにしておきましょう。
そうすることで、危機に陥ったときも、感情優位にならないように、
自分を条件付けることができるようになりますよ。